8月 15, 2021 15:38 Asia/Tokyo

宗教的な行事やそのシーズン期間中、イラン人の食卓には独自の配色や香りが漂います。

イスラム暦の追悼月とされるモハッラム月や、断食月であるラマザーン月といった宗教的儀式の際には、平常には見られない独自のメニューが並び、ペルシャ語でナズリーと呼ばれる、願掛けのために無償で配る料理が作られます。そうしたメニューには、麦や肉を長時間煮込んだおかゆ状の「ハリーム」、豆や香草類を煮込んだスープ・「アーシュ」、「ナツメヤシ」、米とサフランで作る黄色いプディング「ショオレ・ザルド」、小麦粉を長時間油でいためた菓子「ハルワー」、さらには断食月の風物詩ともいえる菓子「ズールビアー」、「バーミエ」などです。

ラマザーン月とモハッラム月の食卓を彩る習慣は、慈善の側面がその中で一番前面に出てきます。

このような料理が並べられた場には、誰をも客としてもてなし、仲間を助け、大きく共感を示すといった精神が表れています。

この種の慣行・儀礼で並べられるのは、単に特別に調理されたメニューだけではなく、これらの食卓の背後にある豊かな文化だといえるでしょう。

 

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