20年間の戦争・占領の影響に今なお苦しむアフガン
(last modified Tue, 06 Dec 2022 06:12:51 GMT )
12月 06, 2022 15:12 Asia/Tokyo

米軍のアフガニスタン撤退より約1年半が経過しましたが、20年間にわたる戦争と占領が与えた損失や影響は、現在も同国の人々を苦しめています。

バイデン米大統領は2021年8月、急遽自国軍のアフガン撤退を命じました。これにより、20年間にわたるアメリカのアフガン占領は終結しましたが、この無責任な行為は様々な悪影響を及ぼし、バイデン政権史上最悪の措置とも見なされることになりました。

IRIB通信がアフガニスタン・カーブルから伝えたところによりますと、現在同国は、米軍撤退や崩壊した経済構造により多くの人々が食料を確保できず、さらに生産インフラも破壊されているため、国内で必要とされる電力の75%を近隣諸国からの輸入に頼る状況にあります。

アフガン市民は今、アメリカやその協力者らが行った民間住宅、学校、モスク、さらには冠婚葬祭の会場への爆撃といった容赦ない戦争行為のはてに残された、廃墟の中に立たされているのです。

アメリカはアフガニスタンから撤退したにもかかわらず、最近の地震や洪水に見舞われた同国で人々が困窮する状況の中、彼らの資産数十億ドルを凍結しました。

アフガニスタンでの難民や自宅を放棄せざるを得なくなった人々の増加は、米国の突然の撤退がもたらした結果のひとつであり、この国の人々の問題や苦難はさらに増加することとなりました。

国連も、アフガニスタンの人々の状況に関する最新の報告書で、彼らへの人道支援を増やす必要性を強調しています。しかし、戦争で荒廃した今日のアフガニスタンの現状について、どのような人々やどの国の政府が責任を負ってその損失を補償すべきかについては、沈黙を保ったままなのです。

 


ラジオ日本語のソーシャルメディアもご覧ください。

Instagram     Twitter     urmediem