中国が台湾をめぐり米に警告
米当局者の中国に対する態度が益々厳しくなる中、中国外務省が台湾をめぐる中国の譲れない一線を越えることに関してアメリカに警告しました。
昨年8月にナンシー・ペロシ米下院議長が台湾を訪問した後、中国が自国の不可分の領土の一部と見なしている台湾をめぐっての緊張が高まっています。
中国との戦争の可能性をめぐるマイケル・ミニハン米空軍大将の物議を醸す予測について様々な見解が飛び交っている一方で、中国外務省は30日月曜、台湾に関する自国の立場表明を繰り返し、中国として譲れない一線を越えることの結果についてアメリカに警告しました。
米空軍のミニハン大将は内部メモで、米国は台湾有事で2年以内に中国と戦うことになるとの認識を示すとともに、戦争に向けた準備を加速するよう、自軍に指示を出していました。
ミニハン大将はまた、「2025 年までに中国と戦争を始めると告げられている。それによると、台湾総統選挙は2024年に実施される予定であり、これが1つの理由である可能性が考えられる」としました。
ミニハン大将のこの発言について、米下院外交委員会のマイク・マコール委員長(共和党)は、「ミニハン氏が間違っていることを願うが、彼は正しいと思う」と述べています。
中国領の一部とみなされる台湾は、中国からの分離独立を主張していますが、この主張は世界各国や国連からは正式に認められていません。
中国は常に、西側当局者、特に中国が外交関係にある国の高官や軍当局者と台湾の当局者との接触に反対してきました。
そして、それらの国の関係者の台湾訪問は「一つの中国」の原則に違反し、台湾の分離主義勢力に間違ったシグナルを送ることになる、と述べています。