世界の諸国・投資家による中国通貨へのアプローチ
アメリカでのインフレ率および金利の上昇を受けて国際ディーラーらが米ドルの代替を探す中、中国の通貨である元は世界的に歓迎されつつあります。
IRIB通信によりますと、現在多くの諸国が商取引での通貨を米ドルから人民元に置き換えており、世界の投資家らも取引において人民元の使用を優先しています。
中国のある投資専門家はこれに関して、「米国がドルを政治的道具として利用してきたことは、多くの国々が実際に目にしてきた。そのためにさらなる諸国が、米ドルの支配から抜け出そうと模索している」と述べています。
中国は、「人民元は米ドルに代わり、我が国の貿易において最も多く使用される通貨となった」と発表しています。
同国の経済専門家は、「米ドル排除は、各国の貿易に多くのプラスの効果をもたらす。ほとんどの国が、商取引に自国の通貨を使う道をさぐっている」と説明しています。
米ドル排除への動きは、ブリックスと呼ばれる新興経済5大国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ共和国)において顕著であり、この傾向はさらに加速を見せています。 ブラジルと中国は今年3月下旬、ニ国貿易の通貨を米ドルから自国通貨に変更する協定を結びました。
ブラジルの観光専門家はこれに関連して、「我が国はこのほど、中国工商銀行ブラジル法人を通じたクロスボーダー人民元決済業務を無事に完了させた。ほとんどの国が脱ドル化に向けて措置を取っていくだろう」と述べています。
インドネシアも、自国貿易における米ドル使用を削減してブリックスに追随することを発表しています。また、ロシアとインドは二国間の石油取引をインド通貨・ルピーで行っており、中国とロシアは二国貿易で人民元を使用しています。