フィリピンに残る米軍の負の遺産
May 07, 2023 20:55 Asia/Tokyo
米軍は30年前、アメリカとフィリピンの混血児という苦い遺産をフィリピン人に押し付けていました。
IRIB通信がマレーシア・クアラルンプールから報じたところによりますと、フィリピンのフェルディナンド・マルコス大統領は、10年間に及ぶ暗澹たる関係の末、新たな米・比間の事前合意に基づき米国に4箇所の新しい軍事基地を提供するために米国を訪問しました。
米週刊誌タイムはこの新軍事協定に言及し、フィリピン国内への米軍のアクセスが再び可能となり、とりわけフィリピン人の間で30年前の悲劇的な出来事が繰り返されるのでは、という懸念が高まっていると報じました。
また、「アメリカ兵は30年前にフィリピン国内各都市で同国の女性を犯し、数千人もの非嫡出子を生み出し、置き去りにした。現在では、過去にそうして放棄された子供たちがうつ状態を抱えた若者となり、母国にも居場所がなく父親の国にも受けいれられないという、宙ぶらりんの状態に陥っている」としています。
さらに、「米軍が国民の希望に反して、そしてアメリカの残忍な性質を熟知していながら、大統領が米国の都合に合わせるために再びゴーサインを出したフィリピンに残した忘れられざる置き土産は、罪のない子供たちである」としました。
マルコス大統領は先月30日にアメリカを訪問し、同国のバイデン大統領と会談しました。