アゼルバイジャンとアルメニアが、ナゴルノ・カラバフ紛争の完全停止で合意
アルメニアのパシニャン首相が、同国とアゼルバイジャンの係争地ナゴルノ・カラバフ地域での紛争の完全な停止をめぐり、ロシアおよびアゼルバイジャンの首脳らと合意したことを明らかにしました。
イルナー通信によりますと、パシニャン首相は「9日月曜夜、ナゴルノ・カラバフ地域での紛争終結を目的とした、ロシアおよびアゼルバイジャンの首脳らとの合意に調印した」と表明しています。
ロシア大統領府も声明を発表し、「プーチン・ロシア大統領および、アリエフ・アゼルバイジャン大統領、そしてパシニャン・アルメニア首相は、ナゴルノ・カラバフ地域での停戦に関する共同宣言に署名した」としました。
同時に、プーチン大統領はある演説において、「共同宣言に基づきナゴルノ・カラバフ地域にはロシア平和維持軍が配備され、新たな停戦はナゴルノ・カラバフ危機の長期的な解決に必要な下地を整えるものとなる」と語っています。
また、「新たな停戦は、モスクワ時間の10日火曜午前0時から発効する」と述べました。
一方、アリエフ・アゼルバイジャン大統領はテレビでの演説において、「ナゴルノ・カラバフ地域での平和維持活動の実施に関しては、ロシアとトルコが共同でその責を負うことになる」としています。
さらに、「この合意は、アゼルバイジャンとアルメニア双方にとっても有利な合意である」とし、「両国の間の平和条約の締結は、アゼルバイジャンにとっての重要な成果である」と語りました。
ナゴルノ・カラバフ地域をめぐるアゼルバイジャンとアルメニアの紛争は、今年9月27日から再燃し、これにより双方を合わせて多数の死亡者が出ています。
アゼルバイジャン領内にあるアルメニアの実行支配地ナゴルノ・カラバフ地域をめぐる両国の紛争は1988年に開始され、1992年には軍事衝突にまで発展しました。
その結果、ナゴルノ・カラバフ地域とこれに隣接した7つの郡がアルメニア軍の占領下に置かれることとなりました。
これに先立ち、イランなどの多くの国が、アルメニアとアゼルバイジャンの間紛争の停止と対話の開始を求めていました。
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