イラン司法府人権本部書記が、一部欧州諸国の二重基準を批判
イラン司法府人権本部のガリーブアーバーディー書記は、一部欧州諸国の矛盾した二重基準による行動を批判しました。
国際通信イランプレスによりますと、ガリーブアーバーディー氏は欧州諸国に対し、「無実のイラン市民を逮捕し裁いたり、テロリストらの隠れみのとなったり、イランの資産を凍結したり、その凍結解除をイランで拘束されている犯罪人の解放の条件にしつつイランを人質事件の犯人とすることはできない!」としました。
また、スウェーデンの裁判所が、イラン国籍のハミード・ヌーリー氏に終身刑判決を下したことについて、「スウェーデン政府は、イランの反体制組織・MKOへの支援拠点となりながら、相互尊重の枠組みで行動しているなどとどうして言えようか」と述べました。
その上で、「一部の欧州諸国は、イラン国民・政府の資産を盗んで逃亡した犯罪人の隠れみのになっており、その身柄引き渡しを拒み、抵抗すらしている」と指摘しました。
そして、「欧州諸国は、自分たちの国が収監しているイラン人受刑者と、イランで収監されている外国人受刑者の数を公表して、どちらが本当に人質をとっているか明らかにする用意はあるか」としました。
ヌーリー氏は、2019年11月9日にスウェーデンへ入国した際、同国の治安当局により家族問題を理由に身柄を拘束され、それ以来30ヶ月以上にわたり拘留されています。
ヌーリー氏は拘束後、あらゆる国際法に反して4ヶ月の間、自身の家族と連絡を取る許可を与えられませんでした。スウェーデン司法当局はまた、ヌーリー氏を2年間独房に拘留し、家族が同氏に会うため幾度もスウェーデンを訪問していたにも関わらず、面会の機会を設けて直接会うことを許しませんでした。
ヌーリー氏は、34年前のイランでの事件に関与したとして、スウェーデンの検察庁から罪に問われていますが、この事件の原告は、ほとんどが反イランテロ組織MKOモナーフェギンのメンバーです。
一方、1979年のイラン・イスラム革命以来、モナーフェギンはテロ活動で1万7000人以上のイラン市民を暗殺してきました。このテロ組織はまた、非人道的な行動と人道に対する犯罪を引き起こしたことから、世界の多くの国のテロ組織リストに加えられています。