イラン原子力庁長官、「核合意当事国の義務不履行をうけ、わが国も義務履行を縮小」
イラン原子力庁のエスラーミー長官は、「わが国は、核合意当事国が義務を履行しなかったことをうけ、自らの義務履行も縮小した」と述べました。
イルナー通信によりますと、エスラーミー長官は4日土曜、IAEA・国際原子力機関のグロッシ事務局長のテヘランを訪問について、「イランの交渉相手国は、核合意における自らの義務を履行しなかったばかりか、イランと他国の協力を妨害さえし、対イラン制裁を強化した。それを受けイランも自らの義務履行を縮小したが、その後IAEAは、イランの核計画が核合意という国際文書合意に則っていないとする報告書を作成した」と語りました。
こうした中、グロッシ事務局長は3日金曜、イランの核関連の大学教授や研究者、専門家などと会談し、「IAEAという極めて重要な組織で働く人たちは、科学や平和に従事する人たちだ。この状況により業務は非常に神経を使い綿密に継続される」と述べました。
グロッシ氏はその上で、「核技術とその利用は、各国に驚くべき機会を与える。原子力は重要な役割を担っており、だからこそイランも、自らのエネルギー選択肢の中でクリーンエネルギーとしての原子力の割合を増やそうと思っている」としました。
IAEAはこれまでに何度も西側諸国やシオニスト政権イスラエルの圧力を受け、イランの平和目的の核計画に対する発言を繰り返していますが、その内容はイランとIAEAのこれまでの協力関係に沿うものではありません。それは、イランが常にIAEAとの前向きな協力を続けてきたことによります。
こうした中で、IAEAの技術チームが今月2回にわたってイランを訪問し、問題解決にあたっています。
イランは、IAEAはイランの平和目的の核計画についてプロフェッショナルな行動をとり、同国に対する西側やイスラエルの圧力行使のための政治的手段となるべきではない、との見解を有しています。