イラン最高指導者「選挙は改革や問題解決の土台」
イラン・イスラム革命最高指導者のハーメネイー師は、来年3月1日に予定されている国会議員選挙について、「問題の解決や改革の土台となる極めて重要な選挙」と述べました。
ハーメネイー師は23日、イラン南西部フーゼスターン州および南東部ケルマーン州の住民らと面会し、「イラン・イスラム共和制の『共和制』と『イスラム』はいずれも選挙と密接な関係がある。なぜなら、共和制・民主主義・国民主権は国の統治において選挙の実施以外には実現しえないからだ」と語りました。
ハーメネイー師はその上で、「選挙の不在は、独裁制の誕生あるいは社会不安・暴動の要因になる」とし、国民が様々な問題を抱えていることを理由に投票意欲を削ごうとする者たちを批判し、「選挙は、国民主権をもたらす唯一の正しい方法である」と述べました。
一方、ガザ情勢について、この問題を2つの側面から類のないものとし、「シオニスト政権の側からは、これほどの残虐さ、犯罪、流血、子供の虐殺、凶悪さ、無慈悲さ、病院への空爆が見られたことはこれまでになかった。パレスチナ側からも、これほどの忍耐、抵抗、敵を狂わす作戦は見られたことはなかった」と述べました。
そして、「ガザ市民には水や食料、医薬品、燃料が届かない。しかし、彼らは山のように立ちはだかり、こうした降伏しない姿勢が彼らを勝者にしている。そして、いま、勝利の兆しが見えてきている」と述べました。
ハーメネイー師はまた、イスラエル軍が圧倒的優位な兵器や装備を保有しているにもかかわらず、無力であることも今回の出来事の重要な側面であるとし、「シオニスト政権の敗北はアメリカの敗北でもある。現在、シオニスト政権とアメリカ・イギリスの間に違いを見出す者は世界中のどこにもいない。彼らが一体であることは周知の事実だ」と述べました。
また、アメリカが国連安保理での停戦決議案に再三拒否権を行使していることに触れ、「女性や子供、老人、病人、無防備の市民の上に爆弾を落とすために、アメリカは恥じることもなくシオニスト政権に手を貸している。抵抗勢力を支援することはすべての人の責務であり、シオニスト政権への支援は犯罪であり裏切りである」と述べました。
さらに、「ガザ市民に水さえ与えなかったシオニスト政権に燃料や物資を提供しないことは、イスラム諸国政府の責務だ」とし、「今日、世界中がガザと痛みを分かち合っている。欧米の市民が街頭に繰り出してデモを行い、政治家や大学の責任者、学術関係者らが自国政府のシオニスト政権支持を非難している。しかし、それにもかかわらず一部の政府は依然としてシオニスト政権への支援を続けている」と述べ、「シオニスト政権は間違いなく根こそぎ排除されることになる」と強調しました。