2月 14, 2024 20:06 Asia/Tokyo
  • イラン専門家会議
    イラン専門家会議

イランイスラム革命最高指導者の選出とその活動の監督を担う専門家会議の第6期メンバーを決める選挙の運動期間が、14日水曜に開始しました。

イラン専門家会議選挙に立候補している144人は、与えられた15日間の運動期間中、有権者に対し自らの計画や見解を説明することができます。同選挙には、510人がの立候補の届け出を出しましたが、護憲評議会は審査の上で144人に候補資格を認めていました。

第6期専門家会議選挙と第12期イラン国会選挙の投票は、今年3月1日にイラン全国で一斉に行われます。

イラン内務省の発表によりますと、第12期国会選挙の候補資格があるとされた約1万5,000人も、今月22日から7日間にわたり選挙運動を行う予定となっています。この人数を平均すると、今回の国会選挙では1議席につき50人が争う計算になります。

 

イラン国会・専門家会議とは?

イラン国会の正式名称は「イラン・イスラム評議会」で、この国の立法府にあたります。国会の立法機能を担保するのは、監督者評議会と呼ばれる組織で、国会が可決した法律に憲法上の齟齬がないかを精査します。監督者評議会が承認した法律のみが、最終的に施行されることになります。総議席数290のイラン国会は、各州の人口に応じて議席が割り当てられます。国会議員は憲法の規定に基づき、資格審査を経た候補者から国民の直接投票により選出されます。任期は4年間です。議席の一部は、宗教上のマイノリティに割り当てられており、ゾロアスター教徒が1議席、ユダヤ教徒が1議席、アッシリア教徒・カルデア教徒が合わせて1議席、アルメニア教徒がイランの南北2つの選挙区から合わせて2議席という配分になっています。

イラン国会

一方の専門家会議は、専門の資格を持つイスラム法学者から構成され、最高指導者の選出・罷免・監督の任務を負っています。専門家会議のメンバーも、資格審査を経た候補者から国民の直接投票で選ばれ、任期は8年間です。

 

今回の選挙の特色

イラン内務省選挙本部の発表によりますと、今回の選挙では新たに、2つの選挙の投票用紙を1枚に統合する方法が導入されます。つまり有権者は、1枚の投票用紙を受け取った後、用紙の一方の部分に専門家会議の候補者、もう一方の部分に国会の候補者の名前を記し、最後に用紙を2つに切って、それぞれの投票箱に入れることになるのです。また、一部の選挙区においては、完全電子化の形で投票が行われる予定になっています。

イラン国民は来月1日、自らの理想を追求すべく再び投票所に足を運び、国会と専門家会議の立候補者からよりふさわしい者を選出して国家の進歩・発展に効果的な役割を果たすことになります。イラン国民の選挙を通じた政治への参加は実のところ、いかなる状況においても自らの公民権を認識している彼らが責任を受け入れる様を示しているのです。この一方、イラン国民のさらなる政治参加に向けては、同国の現在の状況、そして国民と政権との間に亀裂を入れようとする敵の陰謀を鑑み、敵の陰謀を打ち砕きイスラム革命の成果・価値観の防衛という国民の意思を再び表に現すべく、その下地を整える必要性も生まれています。

明らかに言えるのは、人々による選挙への積極的・大々的な参加は、体制の基盤を強化するだけでなく、それに伴って敵の野望もくじくということです。イラン当局者たち、中でもイスラム革命最高指導者のハーメネイー師はそこから、国民の大々的な選挙参加を、権利と同時に義務でもあると常に強調してきたのです。

 


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