イスラエル外相がソマリランドを訪問;「アフリカの角」の不安定化への道をまっしぐら
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シオニスト政権イスラエルのサール外相が、同政権の公式代表団とともに東アフリカ・ソマリランド地方の中心都市ハルゲイサに到着しました。
(last modified 2026-01-07T11:57:33+00:00 )
1月 07, 2026 19:31 Asia/Tokyo
  • イスラエル外相(左)がソマリランドを訪問
    イスラエル外相(左)がソマリランドを訪問

シオニスト政権イスラエルのサール外相が、同政権の公式代表団とともに東アフリカ・ソマリランド地方の中心都市ハルゲイサに到着しました。

ParsToday国際】イスラエルのギデオン・サール外相は代表団を率いてソマリランドの中心都市ハルゲイサに到着し、ソマリランドの自称大統領アブディラフマン・モハメド・アブドゥラヒ氏と会談しました。この行動は、アフリカにおけるイスラエル政権の拡張主義および占領政策の続編とみられています。
この訪問の約10日前には、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相がソマリアの国家主権に対する違法かつ侵略的な行動としてソマリランドを独立国として承認していました。しかし、この行動はソマリア中央政府の広範な怒りを買い、多くの国からの否定的な反応を引き起こしています。
ギデオン・サール外相のソマリランド訪問は、一般的な外交訪問以上のものと評される必要があります。シオニスト政権による一方的なソマリランド国家承認に続くこの出来事は、紅海、バブ・エル・マンデブ海峡、そして重要なエネルギーと世界貿易ルートの支配力ゆえに、常に地域および地域外の大国間の競争の焦点となってきたアフリカの角という地政学的な方程式にイスラエルが正式に参入したことを示す明確な兆候だと言えます。
アフリカにおけるイスラエルの進出・影響力は、数十年前に始まった長期的かつ漸進的な戦略の結果です。数十年にわたり西アジア諸国の支持と協力を得られなかったイスラエルは、アフリカに目を向けることで政治的孤立の緩和を試みてきました。そのため、安全保障協力、軍事力訓練、監視技術、先進農業、技術支援といった手段を用いて、多くのアフリカ諸国においてソフト面とハード面の両方での影響力確立に成功したのです。この影響力は、ソマリランドのように内部危機、民族分裂、あるいは国家構造の脆弱化に直面している地域で特に奏功しています。
政治レベルでは、シオニスト政権は新興の政治勢力や分離主義運動への肩入れにより、小規模ながらも忠実な同盟国のネットワーク構築を試みてきました。多くのアナリストは、この枠組みで南スーダン情勢へのイスラエルの関与を評価しており、この傾向は今、ある意味でソマリランドのケースでも繰り返されていることになります。このアプローチの最終的な目標は、イスラエルの利益に合致する環境を作り出すことにあります。
安全保障の側面から見ると、アフリカはイスラエルにとって諜報・監視技術の開発と輸出の実験場となっています。ソマリランドに拠点を置くことで、イスラエルは世界で最も神経を要する地域の一つに盗聴、電子監視、そして海上監視システムを配備できるようになり、大国や著名な国への正式駐留に伴う政治的コストの負担なしで、そのシステムの配備が可能となっています。
それでは、イスラエルがソマリランドを国家承認する具体的な目的とは何なのでしょうか?東アフリカの「アフリカの角」と呼ばれる地域におけるシオニスト政権の第1かつ最も根本的な戦略目標は、世界で最も重要な地政学的ボトルネックの一つ、すなわち紅海とアデン湾をつなぐバブ・エル・マンデブ海峡を間接的に支配・監視することです。この海峡は、アジア、ヨーロッパ、アフリカ間の世界貿易、エネルギー、物資輸送の大部分が集まる重要な通り道です。ソマリランドに情報収集と兵站体制を確立することで、イスラエルは敵対勢力の海上移動を監視できると共に、危機的状況において海運会社に効果的な圧力を行使する手段も得られます。シオニスト政権の視点から見て、この政権の安全保障はもはや占領下パレスチナの国境に限定されず、国際水路の奥深くまで拡大しているのです。
第2の目的は、地域レベルで抵抗の軸を封じ込め、戦略的に包囲することです。イスラエルは、ソマリランドを東地中海から紅海、そしてアフリカの角へと伸びる鎖における補完的な一環と見なしています。この地域におけるソマリランドの存在により、シオニスト政権にとっては、(ソマリランドの対岸に位置する)イエメンの情勢や南方海域における同国のイスラム抵抗組織アンサーロッラーの活動を監視する機会が生まれています。この観点から、ソマリランドは単なるイスラエルの政治的パートナーではなく、アラビア半島と東アフリカを囲むイスラエルの安全保障帯を完成させるための作戦上のプラットフォームなのです。
第3の目的は、脆弱な地域における依存的な政治勢力・主体を育成し、強化することです。イスラエルは、脆弱な中央政府や分離主義地域の方が、他の地域よりも外国からの安全保障や政治支援の受け入れ意欲が高いことを熟知しています。この点で、ソマリランドは国際的な承認を得ていないため、強力な支援者を切実に必要としており、まさにこの点でイスラエルは優位に立っているのです。
第4の戦略目標は、アフリカにおけるイスラエルの立場を再定義することにあります。イスラエルは「アフリカの角」地域で積極的に活動することにより、アフリカ大陸の発展に効果的な役割を果たす能力があることを示そうとしています。この文脈において、シオニスト政権のもう一つの目標は、ソマリランドをガザ地区住民の一部の定住地として利用することです。この計画はイスラエルの政界で提唱されており、パレスチナの人口構造を変えようとする同政権の工作を反映したものと言えます。
シオニスト政権は反対派を無視して自らの政策の推進を続けていますが、この動きに対する否定的な反応は、イスラエルに同盟する一部の国からも続いています。これらの反応は、単に政治的な対立によるものではなく、安全保障、法的、そして歴史的な問題に関する深い懸念に根ざしたものです。
ソマリア中央政府は、この行動を国家主権の明白な侵害とみなしており、ソマリランドの承認が国内のみならずアフリカの角地域全体に新たな分離主義の波を引き起こすことを懸念しています。多くのアフリカ諸国は、植民地主義と分割の苦い経験を​​踏まえ、分離主義運動に対する外国からのあらゆる支援に警告を発しています。地域レベルでも、アラブ・イスラム諸国が、アフリカの角地域におけるイスラエルの進出・駐留により紅海の安全保障のバランスが崩れ、この地域が多大な犠牲を伴う直接的な対立の場となることを懸念しています。
結論として、イスラエル外相のソマリランド訪問の舞台裏にあるのは、正当な外交的取り組みではなく、アフリカ諸国の危機と構造的欠陥の一時的利用という、過去に失敗した工作です。使い古しの介入主義パターンを繰り返すことで、イスラエルは永続的な影響力を確立できない上に、地域間の不信感、政治的孤立、そして安全保障コストの増大という形で、これらの政策の帰結がブーメランとなって自らに跳ね返る土壌を作り上げると考えられます。これは、占領と情勢不安の扇動に基づく計画が、最終的には何よりもまず、その立案者にとっての害悪に終わることを示しているのです

 

 


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