イラン各地の大学で、欧米のパレスチナ支持運動への連帯が広がる
欧米の大学で学生や教授らによるパレスチナ支持・反シオニズム運動が広まる中、イラン各地の大学でもこれに連帯する動きが出ています。
イランでは28日、全国各地の大学や教育機関で、昼の礼拝の後にパレスチナ支持運動への連帯を表明する集会などが開かれました。
同国のゾルフィーゴル学術相はこの日、世界各地の大学で起きているパレスチナ支持運動について「大学の覚醒を示すもの」とし、「大学は常に圧政に対して抵抗してきた」と述べました。
テヘラン大学では、正門前にパレスチナ支持のスローガンを記した横断幕が掲げられ、学生たちが反シオニスト政権のスローガンを唱えました。
この横断幕には、英語で「テヘランとニューヨークの学生は叫ぶ:川から海までパレスチナは解放される」と書かれています。
イラン学術省のバードパー文化・社会局長は、イラン国内の各大学総長の連名で全米の各大学へ電子メールが送られたことを明かし、「欧米の大学でパレスチナ支持の運動が起こっていることは、シオニスト政権発足以来、西側諸国で起こった最大規模の反イスラエル運動だ」と述べました。
イラン各地の大学では28日にも、パレスチナを支持する個別の声明が出されたほか、構内でイスラエルによる犯罪を非難する集会などが開催されました。
大学生らによるパレスチナ支持運動が拡大している欧米では、警察が運動に参加した学生や教授らを大量に逮捕する事態に発展しています。
それでも学生らは、自分たちの大学がイスラエルとの関係を断つことを求め、「歴史の正しい側にいる」と訴え、自らの行動を誇りに思っています。
また、自分たちの大学の学長に対して、イスラエルとの協力関係を続けることや大学基金によるイスラエル企業への投資などについて説明責任を果たすよう求めています。また、イスラエルの大学・学術機関と結んだ協定についても破棄を求めています。
シオニスト政権イスラエルは2023年10月より、西側諸国の全面的支援を受けながら、ガザおよびヨルダン川西岸において、身を守る術を持たないパレスチナ人に対する大規模な殺戮を開始しました。
最新の報告によれば、ガザではイスラエルの攻撃により、これまでにパレスチナ人3万4000人以上が殉教、7万7000人以上が負傷しています。
シオニスト政権イスラエルは、パレスチナがイギリスの委任統治領となっていた1917年に植民地主義的計画が立案され、世界各地からのユダヤ人の入植を経て、1948年にパレスチナ領土で樹立が宣言されました。同政権はそれ以降、パレスチナ人を虐殺して彼らが持つ土地全てを奪うことでパレスチナ全土を占領しようと目論んでいます。
イランは、植民地主義政権イスラエルの解体とユダヤ人入植者の元の土地への帰還を真剣に支持している国の一つです。