イラン「英独仏には制裁復活の権限なし」/EU「イラン核問題の外交的解決に尽力」
https://parstoday.ir/ja/news/iran-i128986-イラン_英独仏には制裁復活の権限なし_eu_イラン核問題の外交的解決に尽力
イランのアラーグチー外相は、2015年成立の核合意内に定められたスナップバック条項(イランによる合意違反の際に国連安保理決議による制裁や米国・EUによる制裁が自動的に再発動される仕組み)に訴えようとする英独仏の主張に法的・倫理的正当性がないことを強調し、そのような行動がもたらす結果について警告しました。
(last modified 2025-08-24T08:27:24+00:00 )
8月 23, 2025 17:30 Asia/Tokyo
  • イランのアラーグチー外相(右)とEUのカラス外務安全保障政策上級代表(左)
    イランのアラーグチー外相(右)とEUのカラス外務安全保障政策上級代表(左)

イランのアラーグチー外相は、2015年成立の核合意内に定められたスナップバック条項(イランによる合意違反の際に国連安保理決議による制裁や米国・EUによる制裁が自動的に再発動される仕組み)に訴えようとする英独仏の主張に法的・倫理的正当性がないことを強調し、そのような行動がもたらす結果について警告しました。

【ParsTodayイラン】英独仏3カ国の外相は、EUのカラス外務安全保障政策上級代表とともに、イランのアラーグチー外相と電話会談を行いました。

この会談では、いわゆるスナップバック条項(別名:トリガー条項)に関するイランの立場、そし​​てこれに関する欧州3カ国とEUの責任について話し合われました。アラーグチー外相は、これらの国々がスナップバック条項に訴えることは法的にも道義的にも正当性がないと強調し、そのような行動がもたらす結果について警告しました。

アラーグチー氏はこの中で「イランとして自衛のためにしっかり行動するのと同時に、外交努力を放棄したことはなく、イラン国民の権利と利益を保証するあらゆる外交的解決に応じる用意がある」と語りました。

その上で、外交にさらなる時間をかけることを目的とした国連安保理決議2231の有効期限延長という欧州側の提案に対し、「これは本来、国連安保理が決定すべき事項であり、イランはこの問題に関して独自の原則的な立場と見解を有しているものの、このプロセスには関与していない」と述べました。

そして、「イランはこうした行動の影響や今後の道筋について安保理内の友好国と協議し、意見交換を行う予定だ」としました。

一方、欧州3カ国とEU上級代表は、欧州諸国として外交的解決を模索する用意があることを改めて強調しました。

また、会談の終わりに際し、イランと欧州3カ国およびEUとの協議は今月26日に外務次官レベルで継続されることが決まっています。

 

EU上級代表「今後ともイラン核問題の外交的解決に尽力」

EUのカヤ・カラス外務安全保障政策上級代表は22日の電話会談後、自身のXにおいて「欧州は今後ともイラン核問題の外交的解決への尽力を約束する」と投稿しました。

また「制裁復活メカニズムの発動期日が急速に近づいており、米国と交渉するイラン側の準備が極めて重要となっている」としました。

カラス上級代表はまた、イランがIAEAに全面的に協力している事実を考慮せずに、「イランはIAEAに全面的に協力しなければならない」などとも投稿しました。

 


ラジオ日本語のソーシャルメディアもご覧ください。

Instagram     Twitter