イラン大統領、「制裁延長は核合意の違反であり、アメリカの信用を失墜させるものだ」
(last modified Mon, 19 Dec 2016 08:06:12 GMT )
12月 19, 2016 17:06 Asia/Tokyo
  • イラン大統領、「制裁延長は核合意の違反であり、アメリカの信用を失墜させるものだ」

イランのローハーニー大統領が、「アメリカの最近の行動、特にイラン制裁法の延長は、核合意の違反だ」と語りました。

ローハーニー大統領は、18日日曜、IAEA国際原子力機関の天野事務局長とテヘランで会談し、「アメリカがイランに対して取っている道は、アメリカ政府への世界的な信用を低下させるだろう」と語りました。

アメリカのオバマ大統領は、今月15日、イラン制裁法の延長に拒否権を行使せず、これにより、制裁が10年延長されることになりました。

ローハーニー大統領は、「IAEAは、核合意の存続に向け、あらゆる側面の責務をはたすべきであり、この機関の報告は中立的で技術的なものでなければならない」と語りました。

また、「イランは常に、IAEAとの技術的かつ肯定的な関係の拡大を追求してきた。今後もこの国際機関との協力を法にそった形で続けていくだろう」としました。

さらに、核合意は肯定的な経験であり、大きな合意だったとし、「核合意は、地域にさらなる協力と安定をもたらすと共に、イランに対する誤った圧制的な制裁の解除につながった」と語りました。

ローハーニー大統領は、イランは自らの取りきめを守っており、その最初の違反者になることはないと強調し、「核合意の存続は、すべての関係国が取り決めを遵守することにかかっている。イランは相手側が核合意の取り決めを守る限り、自らの責務を履行する」と語りました。

天野事務局長もこの会談で、「イランは核合意が実施されたときから、すべての取り決めをよく履行しており、IAEAも全力でその実施を支援する」と語りました。

さらに、今後IAEAは、中立で技術的な国際機関として活動を続けていくと約束しました。

また、天野事務局長とイランのザリーフ外務大臣は、18日日曜、核合意に関する最新の状況について意見交換を行いました。