一日一冊、本の紹介(57)
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「イランとイラクの戦争、正しい戦争の理論」という本は、モスタファー・トルクザフラーニーによって最近出版されました。
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2月 14, 2017 18:04 Asia/Tokyo
  • 一日一冊、本の紹介(57)

「イランとイラクの戦争、正しい戦争の理論」という本は、モスタファー・トルクザフラーニーによって最近出版されました。

この本では、国際法や国際関係の観点から、世界レベルで正しいとされる戦争のセオリー、戦争に関するイスラムの見解、戦争と公平な防衛に関するイスラム革命の指導者ホメイニー師の見解について分析されています。この本では、戦争における倫理の問題が取り上げられ、イスラムと西側の政治的な思想と公正が比較されています。作者は、正しい戦争から唯一神信仰の戦争までを取り上げ、西側における戦争が正しいものではないことについて、最も重要な問題のひとつを分析しています。作者は、「実際、西側で正しい戦争と位置づけられ、キリスト教に関連付けられている戦争のどれひとつとして、正しいものはなかった」としています。また、正しい戦争の指標を検証する中で、イラクのサッダームフセインがイランの国民と革命に対して行った8年に及ぶ戦争は、こうした指標のいずれによっても正当化できないものだとしています。

「イランとイラクの戦争、正しい戦争の理論」の目次には、正しい戦争から唯一神信仰の戦争、現在の法の秩序における正しい戦争の理論の見直し、イスラムにおけるジハードと正しい戦争の理論、ホメイニー師が考える正しい戦争と公正、正しい戦争とイランとイラクの戦争といった項目があります。

この本の中で、作者は正しい戦争の効果的な要素として6つの事柄をあげています。その6つとは、戦争は初めから正しい理由に基づいているべきであること、戦争を開始した目的が何であったか、戦争は最後の解決法であること、戦争の費用や負担と結果のバランスが取れていること、戦争で勝利する可能性があること、そして、宣戦を布告する者はふさわしい資格を有していることです。

作者は、この本を執筆するにあたり、イランとイラクの戦争に関する資料を参考にし、それらはこの長きに渡った戦争が正しい戦争ではなかったことを示しているとしています。