イラン核合意 ローハーニー大統領、「フォルド核施設が近く完全な活動を開始」
11月 07, 2019 04:17 Asia/Tokyo
イランのローハーニー大統領が、アメリカの核合意離脱とこの合意実施に関するヨーロッパの約束不履行に触れ、「アメリカとその同盟国の政策を理由に、テヘラン南部フォルド核施設が近く完全な稼動を開始する」と語りました。
ローハーニー大統領は6日水曜、ツイッター上で「6日より1044機の遠心分離機へのガス注入をもって、核合意内の責務縮小の4段階目が開始される」としています。
これに関して、イラン原子力庁のキャマールヴァンディー報道官は「6日の24時に、フォルド核施設に設置されている遠心分離機にガスが注入されるが、これが定着するまでには数時間を要し、今月9日にわが国はおよそ4.5%濃度のウラン濃縮を行う段階に達する」と述べました。
また、「イランは今日、ウラン鉱脈の発見、採掘、濃縮に始まって核廃棄物管理にいたるまでの、核燃料関連の完全なサイクルに精通している」としています。
アメリカは昨年5月8日、6カ国側の一員としてイランとの間に2015年に調印した核合意から一方的に離脱しました。
イランは、この出来事から1年後、ヨーロッパ側がアメリカの対イラン制裁の影響の緩和という約束を履行できていないことを確認した上で、核合意内に定められた自らの責務の段階的な縮小措置に踏み切っています。
なお、これまで3段階にわたるイランの責務縮小の具体的な内容は、ウランの濃縮濃度の3.67%以上への引き上げ、濃縮ウランの備蓄量の増量、核合意で定められた研究開発分野でのすべての責務の履行停止などです。
ラジオ日本語のユーチューブなどのソーシャルメディアもご覧ください。
https://twitter.com/parstodayj
タグ