イランとロシアが、核合意における米とEUの行動を批判
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ザリーフ外相とラブロフ外相
イランのザリーフ外相とロシアのラブロフ外相が、核合意に関するアメリカの行動を国際的な基準や原則に反するものだとし、ヨーロッパ諸国による核合意内の責務の実施の必要性を強調しました。
ザリーフ外相は30日月曜、ロシア・モスクワにてラブロフ外相と共同記者会見し、「ヨーロッパ諸国は政治的には核合意を支持しているが、実際の行動面では、核合意における自らの責務履行やアメリカの制裁への対抗に向けた具体的な行動を起こしていない」と述べています。
また、「イランとロシアは、核合意におけるヨーロッパの責務履行の必要性に関して意見が一致している」とし、「核合意は、国際社会の重要な成果の1つであり、各国はこの合意を破壊するよりも、そこに定められている自らの責務を履行するほうが得策だ」としました。
さらに、イランとロシアの地域的な協力に触れ、「わが国とロシアは、シリア国民の苦痛や問題を収束させる上で良好な協力を行っており、このプロセスはシリア国内の緊張緩和につながっている」と語っています。
そして、「シリア北部イドリブの状況は崩れやすいものだ」とし、「イドリブで平穏を確立させ、シリアでのテロリスト潜伏をなくすための協力が継続される必要があり、イランはこれに関してロシアやトルコと協力している」と述べました。
一方、ラブロフ外相もこの記者会見で、「核合意は、国連安保理決議2231号にて承認されており、実施される必要がある」とし、「核合意は、EUの活動が長続きしないことやアメリカの行動が原因で崩壊の危機に瀕している」としています。
また、シリア問題の解決を目指すカザフスタンの旧首都アスタナでの合意プロセスにそってのイラン、ロシア、トルコの協力に触れ、「シリア憲法起草委員会が活動を開始したことは、アスタナ協議が生んだ重要な成果の1つである」と語りました。
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