イラン原子力庁報道官、「我が国の核施設内建設活動はIAEAに全て伝達」
イラン原子力庁が、同国中部ナタンズにある核施設周辺で行われる建設活動についての西側メディアの世論操作に反応し、「我が国は、保障措置を超える情報の提供は約束していない。しかし、(首都テヘラン西方の)キャラジにある工場の作業をナタンズ核施設周辺へ移すための建設活動については、開始当初から国際原子力機関に伝達してある」と述べました。
米ニューヨークタイムズ紙は17日金曜、イランがナタンズ施設の南で大規模なトンネル網採掘を行っていると、掲載記事において主張しました。その中では、「イランは、爆撃やサイバー攻撃に対処すべく、山奥に施設を作っているところだ」とされています。
同紙はこの記事でさらに、ナタンズにおけるイランの建設行為が、秘密裡かつ脅威になりうると受け取られるよう努めました。
イラン原子力庁のキャマールヴァンディー報道官は、イランのヌール・ニュースとのインタビューで、この移設はイランの平和的核施設における保安水準を高めることを目的として、IAEAに伝達した上で行われたものであるとし、「イランが行ってきた措置の完全な透明性を考慮すれば、疑惑の扇動とその政治的悪用を目指すシオニスト政権イスラエルの流れに乗せられた複数メディアによる世論操作は、結果を出すことはないだろう」と指摘しました。
続けて、キャラジ・テッサーでの遠心分離機製造工場に対して昨年行われたテロ作戦に言及し、「イランの核施設に対する悪意ある行為が続けられているため、特に気を使うべき施設でのセキュリティ対策の強化が決定された。このため遠心分離機製造工場が、安全や警備水準を高めることを目的に増設された」と説明しました。
そして、今回の変更や措置はIAEAに知らされているとし、「IAEAは、自身に課せられた安全に関わる義務を十分に果たさず、イラン国内の施設に対するテロ行為を非難すらしなかった」と述べました。