日本人学者ら、「侵略の歴史を反省すべき」
洞察力豊かな日本人学者数名が、同国の侵略の歴史についての真摯な反省を求めるとともに、それは将来における他のアジア諸国と日本の関係のためになる、との見解を示しています。
こうした見解を示しているのは藤田高景(村山首相談話の会・理事長)氏、経済評論家の植草一秀氏、明治大学客員研究員の纐纈厚(こうけつ・あつし)氏らです。
最近、日本の右翼勢力は、自国の侵略の歴史を絶えず否定し、平和主義憲法の改正を試みようとしていますが、それはひいては地域の平和と安定を損なうことになりかねません。
こうした試みに対し、明治大学客員研究員の纐纈厚(こうけつ・あつし)氏は、日本にとっての歴史の十分に理解することの意義を指摘し、日本が今しなければならないことは、歴史と向き合うことだと強調しています。
これについて同氏は「日本は過去に中国に対するし侵略戦争を開始し、中国を含む多くの国に対して様々な侵略行為をはたらいた。これらについては研究者によって大掛かりな研究が行われている。しかし、多くの人々は日本の過ちを深く反省していない。したがって、我々は歴史を学ぶ必要がある。そうすることで未来がつくられる。歴史を知らなければ明るい未来はない」と語りました。
また、植草一秀氏も、「誠実な反省と謝罪によってのみ日本は過去に被害を与えた国から赦しを得られる」という考えに同意しています。
そして、「村山談話は、日本が過去に犯した過ちについて、日本の植民地支配と侵略に対する深い反省を示すとともに、真摯に謝罪し、それにより(国際社会の)赦しを得た。日本は自らの過去の過ちと真剣に向き合い、それによる心からの反省と謝罪によってのみ理解を得ることができるだろう」と述べました。
加えて藤田高景氏も、「日本としてすべきことは、近隣諸国との友好関係を発展させることだ」と考えています。
また、「日本の発展の道は、近隣諸国やアジア諸国と友好関係を築き、手を携えて前進することでなければならない。日中友好関係を築くことは、日本の最大の安全保障である」と語りました。
一方、日本の防衛省は先月31日、2023年度用予算として、前年より3.5%増しの5兆5900億円(約403億5000万米ドル)という過去最大の金額を請求しました。
新年度の概算要求では、遠方の標的に対するいわゆる「スタンドオフ反撃能力」の強化が最重要課題となっています。
これについて、纐纈厚氏は「このような動きは、地域や世界の平和に潜在的な危険をもたらす可能性がある」との見解を示しました。
さらに、「日本は、防衛予算を増やし、敵の基地を攻撃する能力を維持し、新しい安全保障法を可決したことから、軍国主義とみなされる道に向かっていると思う。これは非常に深刻な問題であり、将来の長期的な日中友好関係の発展に悪影響を及ぼすだろう」との考えを示しています。
日本の報道各社が同国政府筋の話として報じたところによりますと、金額を示さない「事項要求」の防衛力強化策を100項目規模で盛り込んでいることから、23年度の総防衛費は約6.5兆円 (約 467億ドル) に達する可能性がある、ということです。