阪神・淡路大震災から27年、地震発生時刻の午前5時46分に黙とう
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阪神・淡路大震災
阪神・淡路大震災から27年を迎えた17日月曜、地震が起きた日本時間の午前5時46分、神戸市や淡路島など大きな被害を受けた地域で、遺族らが黙とうし、犠牲者を悼みました。

NHKによりますと、当時の震災では建物の倒壊や火災などが相次ぎ、その後の「災害関連死」も含めて、6434人が亡くなりました。
阪神・淡路大震災でおよそ8割の店が全半壊する被害を受けた、兵庫県西宮市の「西宮中央商店街」では、追悼の集いが行われ、参加者は地震発生時刻の午前5時46分に合わせて黙とうし、祈りをささげました。
商店街の入り口には、かつてアーケードに取り付けられていた大時計が保存されています。
この時計は地震発生時刻の午前5時46分を指したまま止まっていて、商店街の有志が大切に保存してきました。
時計の保存活動をしてきた武地秀実さん(65)は「時計を見て、当時のことも思い出してほしいし、ここまで生きてきたことや、これからどうやって生きていこうか考える起点にしてほしい」とコメントしています。
阪神・淡路大震災で452人が犠牲になった兵庫県芦屋市では、市内の公園にあるモニュメントの前で訪れた人たちが黙とうをささげました。
今年は午前7時から3時間余りの間に市民などおよそ300人が訪れ、献花台に花を供え、祈りをささげていました。
一方、阪神・淡路大震災で学区内の建物のおよそ7割が全半壊し、当時通っていた児童8人と保護者6人が亡くなった兵庫県芦屋市の精道小学校は毎年、遺族らも参加して追悼式を開催しています。
同校では今年は新型コロナウイルスの感染対策のため、6年生が校庭にある慰霊碑の前で、ほかの学年の児童は教室で、それぞれ黙とうをささげ、児童たちが折り紙で作った手作りの花を順番に供え、静かに手を合わせていました。
この集いでは、当時小学6年生だった祖母や同級生を亡くした森洋樹さんがと追悼の言葉を述べたほか、今の6年生を代表して、池田光希さんが「6434人という死者の数はただの数字ではなく、亡くなった方々の人生や思いの数で、そのひとつひとつが大切で尊いものだと思います」と話しました。
震災を経験していない世代が増える中、1月17日は当時の記憶や教訓を伝える1日となっています。