日本政府が対ロ追加制裁に苦慮、エネルギー分野・経済への圧力にらみ
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日本とロシアの国旗
欧米諸国が対ロシア制裁強化を検討する中、日本政府が追加制裁に向けた判断に苦慮しています。
読売新聞が6日水曜、報じたところによりますと、ウクライナの首都近郊で多数の民間人の遺体が見つかったことを受け、欧米諸国がロシアへの制裁強化を検討する中、日本政府は追加制裁に向けた判断に苦慮しています。
ロシアがウクライナで特殊軍事作戦を開始して以来、日本は既にG7先進7カ国などと協調し、プーチン大統領を含むロシアの多数の個人や団体を対象とした金融制裁を発動してきました。
政府としてはこれまで同様、G7と足並みを揃える構えではあるものの、経済に影響が大きいエネルギー分野は避けたい考えです。
日本は天然ガス9%、原油4%をロシアに依存しており、政府は極東ロシア・サハリンの資源開発事業などから撤退しない方針を表明しており、首相周辺は「禁輸は中国が権益を奪うだけで、得策ではない」との見解を示しています。
しかし、今回の民間人殺害は戦争犯罪の疑いが強まっており、国際社会でより厳しい対ロシア制裁が不可欠との認識が広がっている中、独仏などがエネルギー分野の制裁に踏み切れば、日本への圧力が高まることも想定されます。
一方で、外務省幹部からは「各国とも手探りで制裁を検討している。G7としてどう打ち出せるか、現時点では見通せない」との意見も出ています。
林外相は、7日木曜にベルギーのブリュッセルで開かれるG7外相会合、NATO北大西洋条約機構外相理事会への出席を予定しており、制裁を巡る他国の動向を見極めたい考えです。
この問題について、松野官房長官は5日火曜の記者会見で、「民間人の殺害は国際人道法違反であり、断じて許されない。(追加制裁は)G7を含む国際社会と連携して適切に対応する」と強調しました。
日本政府は追加制裁として、現行の金融制裁の拡充、農産物の禁輸などを検討しているほか、貿易面でも他国と同じ関税を保障する「最恵国待遇」を撤回すべく制度改正を進めています。
なお、ロシア・タス通信によりますと、同国のプーチン大統領は今月4日、対ロ制裁を発動した「非友好国」への報復措置の一環として、「非友好的な活動をする外国人」の入国を制限するよう、外務省など政府機関に指示する大統領令を出しました。

