県民投票の会元代表の元山さんが首相官邸前でハンスト開始、新基地建設断念を要求
沖縄県名護市辺野古の新基地建設断念を求め、2019年の「辺野古」県民投票の会元代表の元山仁士郎さん(30)が、日本時間の9日火曜午前10時から、首相官邸前でハンガーストライキを開始しました。
沖縄の地元紙・沖縄タイムスが東京から報じたところによりますと、元山さんは「今月15日で沖縄の本土復帰50年を迎える中、基地問題は現在も変わっていない」とし、投票総数の7割超が辺野古の埋め立てを「反対」とした県民投票の結果を尊重するよう訴えています。
元山さんはハンストを通して新基地建設の即時断念、米軍普天間飛行場の数年以内運用停止、日米地位協定の運用にかかる全ての日米合意の公開と、県を含む民主的な議論を経た見直し―を求める意向です。
9日午前、元山さんは官邸前で記者団の取材に応じ「新基地建設を巡って県は対話を呼び掛けているが、政府は『辺野古が唯一』を繰り返し、対話に臨む姿勢では全くない」と批判しました。
また、沖縄の過重な基地負担に対する意識の「本土との温度差やギャップを埋めるきっかけになれば」などと語っています
その一方で、ハンストの終了時期は「岸田首相が三つの要求をのむまでやめない」とした上で「医師とも体調について相談し、判断する」としています。
元山さんは今後、10日火曜は自民党本部前で、11日水曜は公明党本部前でのハンストを予定し、期間中は水と塩だけを口にするということです。
さらにハンガーストライキの期間中は、現場やインターネット上で新基地断念などを求める署名を募ることにしています。
さらに15日の本土復帰記念日には、復帰50年式典の会場となっている沖縄コンベンションセンター(宜野湾市)周辺での実施を検討しています。
元山さんは2019年の辺野古県民投票の際にも、宜野湾市役所前に座り込んで投票の全県実施を求めるハンガーストライキを行っています。