イスラム教における母親の地位
(last modified Mon, 29 Apr 2024 05:58:11 GMT )
4月 29, 2024 14:58 Asia/Tokyo
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    イスラム教における母親の地位

母親というのは、どの宗教においても特別な地位にあります。誰もが母親という存在に敬意を表し、その偉大さを思い知ります。このことは、イスラム教においては特にそうです。

歴史上の預言者たちは、母親を敬うことの大切さを説くにあたり、まず自分の母親に敬意を表し、慈悲や赦しを乞うてきました。

たとえば、預言者アブラハムは神に祈る際、自分と両親、そしてすべての信仰者を神が最後の審判の日に赦してくれることを乞いました。

 

預言者モーセとその教友

モーセにとっても母親は偉大な存在でした。モーセは神に対し、信仰心に篤い教友を紹介するよう求めました。神はモーセのこの願いに、とある場所へ行くよう指示し、そこで働いている者がモーセにとっての教友となると告げました。

モーセがその人物のもとに行くと、彼は病床の母親のためにあらゆる仕事をこなし、母親は自分の息子がモーセの教友となり、天国に行けることを神に祈っていたのでした。

 

イエスの母親観

預言者イエスは、生後間もない頃から神への感謝を口にし、自分が聖母マリアに孝行できることを感謝していました。母親を大事にすることは、最も価値のある行動だからです。

 

天国は母親の足元に

母親というのは、どの宗教においても特別な地位にあります。誰もが母親という存在に敬意を表し、その偉大さを思い知ります。ことイスラム教においては、特にそうです。

コーランには母親という存在の偉大さや地位の高さについて触れた箇所がいくつもあります。また、母親がいかに苦難に耐える存在であるかということについても説いています。

コーラン以外にも、預言者ムハンマドの言行録(ハディース)として、ムハンマドが「天国は母親の足元にある」と語ったというものがあります。これは、自分の母親を幸せにせずして天国に行ける者はいないという意味です。

 

シーア派第4代イマームが語った母親像

シーア派第4代イマーム・サッジャードは母親について、次のように語っています。

「母はあなたを他の誰にもできない方法で宿し、他の誰よりもあなたを養う。その存在のすべてを使ってあなたを抱きしめ、あなたのためなら自分が飢えることも恐れない。あなたに服を着せ、日差しがまぶしければ自ら陰をつくり、寝ずにいることも厭わず、あなたを守る。あなたはこれを知る恩義がある。これほど尽くしてくれる母に、神の助けなしにどのように感謝できるだろうか」

この言葉は、まさに母親の偉大さを教えてくれるものです。

母親が様々な困難に耐えながら我が子を慈しみ、育てることを考えれば、子供がそれに報いなければならないのは当たり前のことと言えます。神はコーランの中で、「両親に向かって悪態をついては決してならない」と語っています。そのようなことをする者は神の怒りを買うのです。

預言者ムハンマドやその子孫の12人のイマームたちが、どのように自らの母親と接してきたかをみると、母親という存在の偉大さがわかります。母親は高貴な地位にあり、コーランでは母親に敬意を表すことは信仰行為のひとつとされているのです。

 

 


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