トルコでの対クーデター作戦の終結
(last modified Sun, 17 Jul 2016 10:27:32 GMT )
7月 17, 2016 19:27 Asia/Tokyo
  • トルコでの対クーデター作戦の終結

トルコで、軍による参謀本部でのクーデター勢力に対する作戦が終了しました。

ターレビー解説員

15日金曜夜から始まった、一部のトルコ軍によるクーデターは、数時間後に失敗に終わったことが宣言されました。政府に反対する軍の一部がクーデターを宣言し、戦車やヘリコプターを用いて国会、参謀本部、国防省を攻撃しました。こうした中、クーデターの数時間後、トルコの情報機関が、警察と共に人々の支援を受け、状況をコントロールしました。このクーデターにより、265人が死亡、1440人が負傷し、これまでに2839人が逮捕されました。

また、トルコの政府関係者はこれについて、行政・司法関係者数十名が逮捕され、さらに控訴裁判所の関係者140名の逮捕に向けた捜索が行われていることを明らかにしました。

トルコの司法筋も、「2745人の裁判官の職権を一時停止した」としました。トルコのクーデターについては、様々な憶測が飛び交っています。一部は、エルドアン大統領の自作自演だとしており、また一部は、外国の勢力が関与しているとしています。例えば、トルコのジャーナリストは、「クーデターには内的要因と外的要因の2つがあり、トルコの政府はまだ政権を握り続ける必要があるため、このクーデターは失敗した。特にエルドアン大統領は、今もNATO北大西洋条約機構の計画を実施している」としました。このジャーナリストは、アンカラからのアルメナールチャンネルのインタビューで、「もしこのクーデターが本物で、アメリカの支援を受け、トルコの権力と体制のトップを標的としたものであるならば、エルドアン大統領は警戒態勢をしくだろう」と語りました。

これについて、カザフスタンの戦略研究所の所長は、「トルコのクーデターは、エルドアン大統領の政策に対するこの国の不満の拡大を示している」と語りました。フランス通信によれば、同所長は、最近のトルコ情勢に対し、「クーデターは、テロと同じように、トルコが西側から東寄りになり、中国やロシアと同盟するのを防ぐために行われた」と語りました。さらに、「最近の一連の出来事から、エルドアン大統領とロシアや東の陣営との関係を断絶しようとする意図が見て取れる」としています。

国内情勢に関するさまざまな見解はさておき、これに関する外国の干渉も明らかにされています。例えば、シオニストのメディアは、「トルコの元空軍司令官は、イスラエル駐留のトルコ軍とつながりがあった」としました。

イスラエルのメディアによれば、トルコの未遂に終わったクーデターの頭脳の中枢だったこの元空軍司令官は、数年間、シオニスト政権イスラエル駐在のトルコの武官として勤務していたということです。シオニスト系の新聞、ハーレツによれば、彼は、1996年から98年まで、シオニスト政権駐留トルコ軍に属し、1998年から2年間は、テルアビブにあるトルコ大使館に勤務していました。こうした中、彼は取り調べの中で、クーデターへの関与を否定しています。

トルコのソイルズ労働大臣は、今回のクーデターの裏にはアメリカがいると非難しました。ソイルズ労働相は、16日土曜、トルコの反体制派で、アメリカに暮らす宗教指導者のギュレン師が、このクーデターの黒幕であり、アメリカ政府も彼を支援しているとしました。ギュレン師とその支持者は、この主張を否定しています。

こうした中、クーデターが失敗し、アンカラとイスタンブールの情勢が落ち着きを取り戻した後、トルコの与党・公正発展党は、国民に対し、町の主要な通りや広場を離れないよう呼びかけました。

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