シリア国連大使、「西側と国連は、テロとの戦いを忘れた」
シリアのジャアファリ国連大使が、同国南部でのテロリストに対する政府軍の作戦を擁護し、「西側と国連は、テロとの戦いを忘れてしまった」と語りました。
ファールス通信によりますと、ジャアファリ国連大使は27日水曜、シリアに関する安保理の会合において、国連のデミストゥラ・シリア特使の立場を批判し、「デミストゥラ特使は、シリアでのテロとの戦いが最優先であることを忘れてしまった」と述べました。
また、「テロリストは、シリア東部のキャンプと、アメリカの占領下にある軍事基地からシリア南部の二つの都市を攻撃した。そのため、シリア軍はこの2つの都市の住民を守る権利がある」としました。
デミストゥラ特使は、安保理会合を前に、「シリア南部での政府軍の作戦を停止すべきだ」と強調していました。
ジャアファリ国連大使はまた、安保理決議2139の実施に関する国連のグテーレス事務総長の報告書の作成に、アメリカ、イギリス、フランスが干渉していることを批判し、「アメリカ、イギリス、フランスの3カ国は、グテーレス事務総長のこの報告書がシリアに対する圧力行使のための政治的な手段、そしてシリアの情勢不安を誘う計画実施に向けた手段となるように動きかけた」と語っています。
また、「シリアは、難民や恵まれない人々への人道支援物資の円滑な移送を求めるこの決議に基づき、シリアで活動する国連やその他の国際機関と協力している」と述べました。
さらに、「グテーレス事務総長は報告の中で、シリアにおけるアメリカ、シオニスト政権イスラエルの犯罪を無視している」とし、「西側諸国とシオニスト政権は、ヌスラ戦線やISISといったテロ組織を支援している」と非難しています。
シリア危機は2011年、サウジアラビアやアメリカ、およびその同盟国の支援を受けた複数のテロリストが、シオニスト政権の利益のために地域のパワーバランスの変更を狙い、シリアに大規模な攻撃をしかけたことから勃発しました。