ロシア、「AUKUSは豪州への核配備の布石」
8月 09, 2022 16:54 Asia/Tokyo
ロシア外務省核不拡散・軍縮問題担当部のイーゴリ・ビシネベツキー副部長は、米英豪による安全保障枠組み「AUKUS」について、「将来、オーストラリアに核兵器が配備される可能性がある」と述べました。
米英豪の3カ国は昨年、オーストラリアへの原潜供与による同国の艦隊強化、およびアジア・太平洋諸国間の防衛協力強化を目的として、「AUKUS」を結成しました。
ロシア・スプートニク通信によりますと、ビシネベツキー副部長は、「AUKUSでは、非保有国の領土内に核保有国のための軍事インフラを設置することが計画されている。これは、そのインフラに核兵器が配備される可能性があるということであり、そこでは当然、豪政府の管理が及ばないことになる」と語りました。
ビシネベツキー氏はその上で、「AUKUSについて浮かび上がっている疑問に、彼らは答えるべきだ」としました。
AUKUS設立は、豪政府がフランスとの総額660億ドルとなるディーゼル潜水艦建造契約を破棄した後に発表され、豪仏間の外交対立の原因となりました。
ロシアはAUKUS設立発表後、この枠組みがNPT・核拡散防止条約を揺るがし、国際社会の安全を低下させるとして懸念を表明していました。
中国も、AUKUSを厳しく批判して、米英豪の「冷戦思考」が露わになったとしています。
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