イタリア総選挙;極右の女性首相誕生の見通し
イタリア総選挙で、極右の女性首相が誕生する見通しです。
米CNNによりますと、25日日曜投開票のイタリア総選挙で、極右政党FDI「イタリアの同胞」を中心とする極右連合が勝利し、同党のメローニ党首(45)を首相とする連立政権が成立するとともに、イタリア史上初の女性首相が誕生する見通しとなりました。
メローニ氏はローマ出身で、「神、祖国、家族」をスローガンに、EU懐疑主義と反移民を掲げるFDIを率いてきました。
また、同盟のサルビーニ党首、FIのベルルスコーニ党首といくつかの点で立場を異にしており、特にウクライナでのロシアの特殊軍事作戦をめぐっては、対ロ制裁の見直しを主張する両氏と違ってプーチン・ロシア大統領とのつながりを持たず、ウクライナ支援への支持を貫いています。
RAIイタリア国営放送による出口調査の速報データによりますと、極右連合は41~45%の票を獲得する見通しです。
FDIは得票率22~26%、同党と右派連合を組む右翼政党「同盟」は同8.5~12.5%、ベルルスコーニ元首相率いる中道右派FI「フォルツァ・イタリア」は同6~8%と予想されています。
FDIは性的少数者や人工妊娠中絶の権利制限も主張しており、2018年の前回選挙では得票率4.5%だったのが、近年の躍進で第1党に躍り出ました。
一方、左派「民主党」などの中道左派連合は25.5~29.5%、コンテ前首相の左派「五つ星運動」は14~17%の得票率にとどまる見通しです。
25日の総選挙は、去る7月に超党派のドラギ前政権が内部分裂によって崩壊したことを受けて実施され、選挙戦では、生活費の高騰やEUの資金供与を受ける新型コロナウイルス危機からの復興計画、ウクライナ支援などが争点となりました。



