ロシアが、原油価格上限を非難
(last modified Sun, 04 Dec 2022 05:24:54 GMT )
12月 04, 2022 14:24 Asia/Tokyo

ロシアが、G7主要7か国とEU、オーストラリアがロシア産原油の取引価格を対象に1バレル60ドルの上限設定で合意したことを非難しました。

フランス通信によりますと、ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は3日土曜、ロシアの通信社に対し「われわれはこの上限価格を受け入れない」とし、世界第2位の原油輸出国として今回の動きを「分析している」と述べています。

上限価格の設定は5日月曜にも適用され、同時にEUは海上輸送でのロシア産原油の輸入を禁止する見通しです。

ロシア産原油はEUの原油輸入全体の3分の2を占めており、禁輸措置によって、ウクライナ侵攻を続けるロシアの収入を数十億ユーロ圧縮できる可能性があるとされています。

一方でウクライナ政府は3日、上限価格の設定を歓迎しました。

もっとも、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、60ドルという価格設定はロシア経済に打撃を与えるには不十分であり、「真剣さ」が見られないと不満を表明しています。

ゼレンスキー氏は、「ロシアは意図的にエネルギー市場を不安定化させ、すでに世界中の国々に多大な損失を与えている」と主張するとともに、合意された上限価格を「弱腰」と評し、「より強力な対応を迫られるのは時間の問題だ」と述べました。

ウクライナにおけるロシアの特殊軍事作戦が長期化し、また今後特に両国や欧米諸国、日本などを含む北半球が本格的な冬の到来を迎える中、エネルギー市場をめぐる情勢にどう対応していくかが鍵となりそうです。

 


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