米哲学者「アルバイーンの盛況はイスラム恐怖症を打ち破る」
アメリカの哲学者チャールズ・タリアフェロ氏は、世界の正義を求める人々にインスピレーションを与える存在として、イスラム教預言者ムハンマドの孫であるシーア派3代目イマーム・ホセインの名前を挙げました。
【ParsToday国際】米セントオラフ大学名誉教授でイギリスの王立哲学研究所のメンバーでもあるタリアフェロ氏は、メフル通信とのインタビューにおいて、圧政者とその暴虐に対峙すべく蜂起したイマーム・ホセインについて、「彼が数百万の人々のためにとった献身的な行動は英雄的で、さまざまな宗教の人々にインスピレーションを与えるものだ」と述べました。
続けて、「キリスト教徒であったネルソン・マンデラ氏、ヒンドゥー教徒であったマハトマ・ガンジー氏など、不正と戦った偉大な英雄たちは、イマーム・ホセインがカルバラーの戦いで見せた驚くべき勇敢さからインスピレーションを得てきた」としました。
また、イマーム・ホセインとその教友らの殉教40日忌・アルバイーン(アラビア語で40の意)に合わせて行われる徒歩の巡礼にはキリスト教徒も参加しているとし、「世界の人々は、世俗主義の解説者が考えているよりもはるかに強い信仰を持っている」と指摘しました。
さらに、世界230カ国の人口の80%が宗教的問題と関わりを持っているとする米ピュー研究所の調査結果を示し、「イマーム・ホセインは、イスラム教徒、キリスト教徒、ヒンズー教徒の多くの人々から尊敬されており、彼を尊敬する人々の多くは、世界の不公正に立ち向かっている」としました。
そして、「多くの人々が、イマーム・ホセインを知ったことで宗教的・精神的な人生を求めるようになった」と説明しました。
一方、「アルバイーンの行事は、テロとの対峙に向けた協力や団結を地域・世界の人々の間に生み出すことにつながってきたか?」という質問に対しては、「この行事がより盛況に実施されるほど、イスラム恐怖症をさらに打ち破ることができるだろう」と答えました。
世界では毎年、シーア派をはじめとしたさまざまな宗教・宗派の人々数百万人が、世界最大規模の公の集まりであるアルバイーンの行事に参加しています。また、この行事の20日ほど前からは、イマーム・ホセインの殉教した地・カルバラーに巡礼するため、世界中から集まった人々が殉教者たちの辿った道のりを追体験すべく、イラクおよびイランの周辺都市より徒歩でカルバラーへと向かいます。