アメリカ大統領補佐官の中国訪問
アメリカのライス国家安全保障担当大統領補佐官が、25日月曜、中国の首都北京で、同国の習近平国家主席と会談しました。
ガッファーリー解説員
ライス大統領補佐官は、アメリカと中国の対立の緩和に関して、習国家主席と会談しました。南シナ海の安全保障問題、アメリカのミサイル防衛システムTHAADの韓国配備、さらに北朝鮮の核問題がこの会談の議題と発表されました。
習国家主席は以前、「南シナ海の問題に関してアメリカと協議する必要はない。なぜならアメリカは中国が協議を行いたいこの地域の国ではないからだ」と述べていました。
南シナ海の問題をめぐる中国の政策、アメリカにこの海域に入る理由がないことに注目すると、ライス補佐官はすでに中国から回答を得ています。とくにライス補佐官が中国政府の関係者に仲裁裁判所の判決を受け入れるよう説得するために同国を訪問したとしたら、確実に何の成果もなく帰国しなければならないでしょう。なぜなら中国ははっきりと、アメリカが地域の争いに入ることを許さないと表明しているからです。こうした中、中国は、アメリカのTHAADの韓国配備に強い苛立ちを現しており、このような行動は、アジア、特に南シナ海における兵器競争や軍事化を継続させることになるとしています。
ライス補佐官の中国訪問は、状況がアメリカに有利ではない中で行われています。というのも韓国におけるTHAAD配備への反対は今も続いているからです。同時にASEAN東南アジア諸国連合も、南シナ海で武力を行使しないことを約束しています。ASEANは中国との良好な拡大する関係を考慮し、アメリカとの同調における緊張よりも、中国との協力による利益を望んでいます。
THAADの韓国配備もまた、韓国の労働・農業組合による抗議の高まりに直面しており、この二つの組合は共同声明の中で、軍事・治安分野におけるアメリカとの同調という韓国の決定は、国民の誇りを失わせ、社会の健全性、特に環境破壊につながるものだとしています。このため韓国の人々は政府に対し、アメリカとの関係を見直すよう求めました。
中国はこうした機会を利用し、自らを韓国の人々やアジアの国民寄りであるかのように見せ、THAADの配備は明らかに地域の政情不安につながるとしています。いずれにせよ、中国が「アメリカは南シナ海の問題に介入することはできない」と表明していることは、中国がアメリカに行っている最大の警告と見なされます。中国はアジアにおけるアメリカの軍事拡張政策に真剣に反対しています。
一部の有識者は、ライス補佐官が少し賢明になるだけで十分だとしています。こうした指摘は彼女は何の成果もなく中国を去ることになることを示しているのです。