アフガン・カーブルで多国籍軍の撤退要求が高まる
アフガニスタンの首都カーブルで3日間のうちに2発の強力な爆弾によるテロ事件が発生したことは、地域のメディアの注目を集めています。
ノウルーズィー(アフガニスタン問題アナリスト・ジャーナリスト)
先週水曜、アフガニスタンの首都カーブル市内の外国公館街で、給水タンクに取り付けられた1.5トンの爆弾が爆発し、これによりおよそ600人が死傷しました。
その3日後の3日土曜には、アフガニスタン上院副議長の子弟の埋葬式で新たな爆発があり、多数の死傷者が出ています。この2つの事件は、アフガニスタンからのアメリカ軍の撤退を求め、アメリカに死をというスローガンを叫ぶ人々の激しい抗議運動のきっかけとなりました。
アメリカは、2001年にテロとの戦いを口実に、国連安保理決議によりアフガニスタンを攻撃し、占領しました。しかし、実際は、これまでテロとの真剣な戦いは行われていないばかりか、アフガニスタン軍を初めとする同国の治安部隊の強化に向けた努力も、意図的に実施されないままとなっています。一方で、アフガニスタンに集まった支援金も、結局はアメリカを初めとする西側諸国に吸い込まれてしまいました。実際に、アフガニスタンの経済インフラの再建に向けた一歩は踏み出されなかったことになります。アフガニスタンでは失業率が上昇し、労働者は非常に低い収入で生活しているのが現状です。
アフガニスタンにある外国大使館の外壁の向こうに、就労可能な若者たちが集結したことは、若者が国家の資本であり、その正しい活用がアフガニスタンのような国の繁栄と進歩につながるはずでありながら、彼らにとってもはやこの国から出て行くしか方法がないことを物語っています。
現実に、アフガニスタンの安定と治安については、この国の情勢不安の解決に向けた国際的な力への依存が地域的な戦略に代わらない限り、明るい展望はありません。それは、これまで16年間にわたってアフガニスタンには多国籍軍が駐留していながら、治安は悪化する一方だったという苦い経験があるからです。
アフガン軍の強化と拡充に向けて地域的な協議を増やし、近隣諸国の可能性を活用することは、この国の治安の問題の解決の糸口となりえます。地域諸国やアフガニスタンの近隣諸国は、アフガニスタンの治安の確立と発展が彼らにも影響すると確信しています。もっとも、この目的の達成については、悪意も存在し、これを妨害しようとする動きが出てきます。このため、アフガニスタン自身が賢明になり、また地域諸国がアフガニスタンの和平プロセスを真剣に支援することこそ、解決策となりえ、この国の様々な面での安全と発展につながるのです。