イランの選挙に関する各国メディアの報道
今回のイランの大統領選挙と市町村議会に、4100万人が投票したことは、世界の各メディアで報道されました。
ほとんどのメディアは、イラン国民の選挙に対する大々的な参加を、自国の視聴者に伝えていました。大統領選挙の投票所における長い列は、各国のメディアの注目をこれまで以上に集めており、それは重要なメッセージを含んでいるとされました。
イランの人々が今回の大統領選挙に大々的に参加したことは、イスラム体制が成熟した、強固な体制だというメッセージを伝えているのです。
人々の選挙における英雄伝は、イスラム体制と人々の分かちがたい絆を示しました。この英雄伝は、人々が大統領を直接選ぶ、宗教的な民主主義というモデルの中で実現しました。この基本的な原則と、人々の選挙の大々的な参加は、各メディアの注目を集めました。政治問題の専門家、ヤズダーニー氏は次のように語っています。
「この選挙のイラン国民の投票率は、過去の選挙と同じように、注目に値するものだった。この投票率は、絶対的に、ほかの民主主義国のそれよりも高い。外国メディアは常にこの参加に対して、目的に沿って、様々な形で影響を及ぼそうとしている」
オーストリアの公共テレビORFは、5月19日、イランの人々の将来を決定する政治参加について、次のように伝えました。
「今回のイランの選挙における投票は、今後を大いに左右する選挙で、大統領選挙は、イラン人にとって運命を決定する選挙だと見られている」
フランスのテレビチャンネル、フランス24も、投票所に長い列を作る人々の参加を、今回の大統領選挙において特筆すべきことだとしています。
フランスのインターネットラジオ「インテル・フランス」も、5月19日、イランの選挙は中東を動かすか、という記事で、イランの大統領選挙は国際的な影響をも及ぼすとしました。
フランス通信も、テヘランから大統領選挙を伝え、「イスラム革命最高指導者のハーメネイー師は、選挙開始のわずか数分後に投票を行い、『国の運命はイラン国民の手中にある』と語った」としました。
一方で、アメリカのCNNも、イラン大統領選挙における人々の大々的な参加を報道し、イランの選挙の受付時間は、多くの人が投票所に長い列をなしていたことから、何度も延長されたとしました。
多くの人々が投票所に足を運んだことから、大統領選挙と市町村議会選挙の受付時間は4回にわたり、、翌日の0時まで延長されました。
政治専門家のホセインネジャード氏は、次のように語っています。
「敵に対しては、敵意以外に期待できるものはない。このため、イスラム革命創始者のホメイニー師、そして最高指導者のハーメネイー師は、繰り返し、もし敵が我々に敵意を向けなければ、疑いを抱く必要があると言った。常に、選挙の前、イラン国民の大きな試練の前、世界のメディアの帝国主義者や、世界の覇権主義者は、私たちに対して、まず非難し、悪意を抱くが、常に、適切な時期における参加により、国家的、そして国際的な洞察力を持ち、投票によって自身の言葉を示すのは、イランの偉大な国民だった。外国のメディアは現在も、イラン国民に対する敵意を持ち続けている。この様なメディアはイランの現状を報道することはできなかった。この注目に値する政治参加の報道は、外国メディアでは非常に少なく、またしばしば非現実的な報道が行われていた」
西側メディアと同時に、アラブ諸国のメディアもイランの大統領選挙について報道します。
レバノンの新聞アルアフバルは、特報でイランの大統領選における大規模な人々の参加を報道しました。アルアフバルの編集長は、イラン大統領選の大規模な人々の参加に触れ、これはイランのイスラム体制の大きな成果だとしました。
アルアフバルの編集長はまた、すべての国の民主主義に必要な存在とは、政府関係者を決める中での国民参加であり、これはイランで明確に見ることができるとしました。アルアフバルはまた、イランにおける民族の多様性に触れ、「この多様性にもかかわらず、これがすべての国にとってのモデルとなるよう、皆、選挙に参加している」としました。
ロンドン発行のアラビア語新聞ライアルヨウムは、イラン大統領選挙に触れ、イランを西アジア地域で最も強大な国だとしました。
レバノンのアルマヤーディンテレビのテヘラン特派員、アリー・ハーシェム氏は、イラン大統領選挙の人々の大規模な参加の影響について、「イランの人々の投票参加は、政治的なメッセージを含んでいる」と語りました。
アルマヤーディンテレビは続けて、イラン大統領選挙における女性の参加に触れ、「大統領選挙では、女性も大いに参加していた」としました。
また、アメリカの著名な言語学者で思想家のノーム・チョムスキー氏も、イランの選挙についての見解を表明する中で、この選挙の実質的な勝者はイスラム革命最高指導者のハーメネイー師だったとしました。
チョムスキー氏はまた、「イランの人々の投票率が高かったことから、世界での実質的な勝者はハーメネイー師で、西側ではない。今日、世界各国の政治家は、イランにおける実質的な民主主義を認めることで、ハーメネイー師に対し劣等感を感じている」としました。
今回の大統領選の集計結果により、現職のローハーニー大統領が57%の得票率を獲得し、再選しました。