トルクメン人の男女の衣装
今回は、トルクメン人の男女の衣装についてお話しすることにいたしましょう。
これまで、イランに住むトルクメン人とその風俗習慣についてお話してまいりました。衣装もその文化を知る上で有効なものであり、民族や文化の特徴を示すものといえるでしょう。このため、様々な時代や場所の衣装の形や種類を調査することで、人々の精神性を理解することができます。
トルクメン人の女性の衣装は、シンプルであると同時に、多種多様であり、その年齢ごとに特別な形をとります。衣装の多様性は特別な哲学や理由を有しており、女性の年齢が関係しています。この番組ではトルクメン人女性の衣装をご紹介しながら、各居住地域におけるその違いについてお話しすることにいたしましょう。
トルクメン人の女性の衣装は、丈の長い上着で、一般にシンプルな、あるいは花柄の絹織物でできています。この上着はコイネクと呼ばれ、足首までの長さとなっています。上着の袖や襟の回り、胸にはシンプルで優美なデザインの刺繍が施されています。またズボンにも膝から足首まで、非常に美しい刺繍が施されています。トルクメンの女性たちはイスラム教への信仰により、イスラム的装いを守っています。彼女らはヤーレグと呼ばれる色とりどりの絹のベールを頭にかぶっています。このベールは四角形の大きな布で、バザールには様々な色やデザインのものが置かれています。
トルクメン人の少女たちは通常、刺繍の施された帽子をかぶっており、これはボレクと呼ばれ、結婚するまで使用します。結婚後には特別な帽子をかぶり、それは幅が4センチから5センチで、刺繍の施された布で覆われています。一部の部族の女性たちは結婚後、ベールの上にバンドを巻き、その色は年齢層によって異なっています。若い女性は喜びを示す赤いバンドを巻きます。また中年は黒いバンドで、それは経験や熟練を表しています。また高齢者は白のバンドを巻き、それはさらなる経験と知性の深さを表し、孫たちも結婚しているということを意味しています。
トルクメン人の女性は外出したり、見知らぬ人の前に出るときは、一般に花柄の大きなベールで髪を隠します。そのベールは腰の下までの長さとなっています。チャドルとして知られるこの羊毛のベールの使用は今日、トルクメン人の少女や女性たちの間で広まっています。また女性の靴はかつて、地元の職人による手縫いの革製品でした。
トルクメン人の女性は、金や銀を使った特別な飾りを使用しています。その中には上着の襟に結ぶブローチがあります。イヤリング、腕輪、ネックレスもトルクメン人の女性が好む装飾品となっています。さらに髪に結ぶ飾りも使っています。
トルクメン人の男性の衣装は、他のイラン人の影響を受けています。このため、彼らは伝統的な帽子や上着、毛皮の外套などを身につけています。彼らの他の衣装は、都市の近郊に住む人々のものに似ています。いずれにせよ、都市の中心部から離れて暮らすトルクメン人の間には、今も伝統衣装が見られます。トルクメン人の男性の帽子は半円形をしており、その周りは黒い子羊の羊毛で覆われています。彼らのこの他の帽子は逆台形をしています。この帽子も黒い子羊の毛で覆われています。
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