ロル族の間で食される各種のナン
今回はロル族の間で食されている各種のナンについてお話しすることにいたしましょう。
ロル族の間で、かつては広く食されていた各種のナンとその作り方、食べ方は、次第にその一部が失われつつあるのが現状です。ですが、ナンの存在は生活文化の観点から注目に値するテーマです。ナンや乳製品はロル族の主食ですが、一部のナンを作ることは信条面での下地を有しています。時にナンは特別な儀式、葬儀のために、あるいは祈祷や願かけの際に作られます。
必要なときにすぐに作ることのできるナンの一つにファティラと呼ばれるナンがあります。このナンは小麦粉からできており、生地を用意した後、フライパンで焼きます。またカルグと呼ばれるドングリから作られたナンもあり、これはドングリを集め、皮をむき、さらに挽いて粉にするという非常に困難な作業を伴います。さらにゴルサと呼ばれるトウモロコシの粉でできたナンもあり、これもトウモロコシの粒を挽いて粉にし、生地を作り、フライパンで焼きます。
この他、ボルサーグ、カーク、ティーリーと呼ばれるナンもあり、これらは小麦粉から作られ、一部は砂糖やバラ水、牛乳、ハーブなどが混ぜ込まれ、集会の際のおもてなし用のナン、菓子パンの種類とされています。都市に住むロル族の多くは家庭用のオーブンで家族が食べるナンを作ります。
最後にロル族の格言を一つご紹介しましょう。
「ヘビに噛まれた人は、白黒の綱を怖がる」
これは何か酷い経験をした人は、それが繰り返されるのを恐れる、という意味です。
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