イラン料理;ほうれん草
今回は、緑の野菜、ほうれん草についてお話し致しましょう。
ほうれん草は、一年草で、まっすぐな茎を持ち、高さは50センチほどになります。葉は平たくて柔らかく、三角形で緑色をしており、温暖な気候で成長します。ほうれん草の起源は、古代イランと言われており、7世紀に中国に伝わりました。ほうれん草の英語名Spinachは、ペルシャ語のエスフェナージから来ていると言われています。
栄養素を豊富に含んでいることから、栽培は今日、世界各地で行われています。中でもオランダとアメリカが最大の生産国となっています。
一般に、ほうれん草には二つの種類があり、春まき、秋まきと呼ばれています。春まきは、文字通り春に種をまきますが、この種類は、みずみずしく味わいがあります。秋まきは、秋に種をまき、肥沃な土壌を必要とします。ほうれん草の花は、薄緑色をしています。また、ビタミンB3を豊富に含んでいるため、虚弱体質、けいれん、消化器不良、しみなどに効果的です。
研究者は、ほうれん草の中に、抗ガン作用を持つ少なくとも13種類の物質を発見しています。この抗ガン作用を持つ物質は、ほうれん草のエキスを抽出することで得られます。研究によれば、ほうれん草は大腸、前立腺、子宮などにできるガンを予防する効果があることがわかっています。また、豊富な栄養素を含んでいることから、糖尿病や、骨、心臓の病気、動脈硬化症などに大きな効果があります。
ほうれん草は、ビタミンCとAが豊富です。この2つのビタミンが身体の中に入ることで、心筋梗塞や脳卒中を予防することが出来ます。さらに、マグネシウムが豊富で、このミネラルは、高血圧に効果的であり、ひいては、心臓病を防ぎます。マグネシウムは、ほうれん草の中の他の物質と共に、重要な栄養素であり、偏頭痛の多発を防ぎます。
ほうれん草はさらに、神経にも作用します。ほうれん草の亜鉛は、特にいつも頭を使う仕事に従事している人に効果的です。さらに、ほうれん草は便秘に効果があり、軟下剤の役割を果たします。ぜんそくや声の調子が悪い人は、茹でたほうれん草を食べるとよいとされています。茹でたほうれん草は、鉄が豊富なため、貧血の人には非常によい食べ物です。鉄などの栄養素の存在に注目し、妊娠中や授乳中の女性、若年層や高齢層の人に勧められています。ただし、腎臓や膀胱に結石のある人や、リューマチに罹っている人には勧められません。
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