ナゴルノ係争地で緊張再燃、ラチン回廊封鎖か
(last modified Tue, 27 Dec 2022 08:33:20 GMT )
12月 27, 2022 17:33 Asia/Tokyo
  • ナゴルノ係争地で緊張再燃
    ナゴルノ係争地で緊張再燃

アゼルバイジャンとアルメニアの係争地ナゴルノ・カラバフ地域で、緊張が再燃し、同地域とアルメニアを結ぶラチン回廊が封鎖されたと報じられています。

フランス通信によりますと、アゼルバイジャンの活動家が今月12日、ナゴルノの鉱山で「違法採掘」が行われており、環境が汚染されているという理由で、回廊を封鎖したということです。

これについて、アゼルバイジャンの活動家グループは26日月曜、封鎖を否定し、そのうちの一人は「われわれの要求は天然資源の違法利用をやめさせることだけだ。人道支援物資の輸送を阻止しているわけではない」と語りました。

その一方で、抗議開始以降、アルメニアとの間の物流が途絶えていることは認めました。

アゼルバイジャン政府は、抗議は住民が自発的に行っていると主張していますが、アルメニア政府は、アルメニア系住民に土地を放棄させることを狙ったものだと反発しています。

この問題についてパシニャン・アルメニア首相は、ラチン回廊に配備されているロシアの平和維持軍が「違法な封鎖」を阻止しなかったと抗議しています。

フランス通信記者によりますと、ロシア軍車両が回廊を自由に移動しているのが目撃された一方で、ナゴルノ・カラバフ地域の主要都市ステパナケルトから約15キロの地点にある、ロシアが設けた検問所付近の道路は封鎖されていたということです。

アゼルバイジャン領内にありながらアルメニア系住民が多数を占めるナゴルノは、ラチン回廊でアルメニアと結ばれています。

アルメニア、アゼルバイジャン両国の間では、ナゴルノ地域の領有権をめぐり1990年代と2020年に2度にわたって紛争が起きたほか、今年9月にも衝突があり、双方合わせて280人以上が死亡しました。

 


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