台風上陸から10日あまりのフィリピン、数十万人が家失ったまま
猛烈な勢力に発達した大型台風「ライ(フィリピン名:オデット)」が今月16日夜から17日にかけて上陸したフィリピンでは、クリスマスを迎えても依然として50万人以上が住むところを失ったままとなっています。
米CNNによりますと、台風が直撃したミンダナオ島スリガオ市では、 壊れた木材や鉄くず、プラスチックごみが海岸に打ち寄せられ、廃棄物や魚の死骸の悪臭が漂っています。
自宅も含めてなにもかも失くしたというジェイ・ラシアさんは、がれきの中に腰を下ろしながら「いつもクリスマスを祝っていた。しかし、いまはとても無理だ」と述べました。
フィリピンを襲った中で今年最も勢力が強かった今回の台風では、400人近くが死亡したほか、何十万もの人々が住むところを追われました。
NDRRMCフィリピン国家災害リスク軽減・管理評議会によれば、同国内では400を超える都市で約400万人が被災し、クリスマスになっても50万人以上が住むところを失ったままです。
援助団体の「ヒューマニティー・アンド・インクルージョン」の幹部は、飢えと渇きのなかで自宅を再建しようとすることは家族を疲労困憊させると述べました。
NDRRMCは、一時避難所が1000カ所以上設置されたとしていますが、避難所には水道が引かれておらず不衛生で、新型コロナウイルスなどの病気が広がる可能性が懸念されます。前出のヒューマニティー・アンド・インクルージョン幹部は「避難所の状況は理想的なものからほど遠い。非衛生的だ。きれいな水のないひとつの屋根の下で数千人が眠っている。子どもたちは学校に行かず、電気もない。こうした身動きが取れない状況が長く続くだろう」と述べました。
ドゥテルテ大統領は、政府が社会復帰や被災地の再建のための資金調達を行うと表明し、国連も1億ドル超の支援を約束しています。

