中国がクアッドに「強烈な不満」を表明、日本は反論 (動画)
中国外務省が、日米首脳会談と日米豪印4カ国・クアッドの首脳会合に対する強い不満を表明しました。
時事通信によりますと、中国外務省は24日火曜夜、「劉勁松アジア局長が在中国日本大使館の志水史雄特命全権公使に対し、日米首脳会談や日米豪印4カ国の枠組み・クアッド首脳会議に関して、日本側の誤った言行に厳正な申し入れを行い、強烈な不満と深刻な懸念を表明した」と発表しました。
これに対し日本側は、「申し入れは受け入れられない」と反論しました。
さらに、一連の首脳会談の意義を説明し、「一方的な中国側の行動に懸念を表明し、適切な行動を強く求めた」と明らかにしています。
中国外務省の汪文斌報道官は24日火曜の記者会見で、日米豪印の枠組み「クアッド」の4か国に対し、小さなグループを作って対立をあおったりせず、平和で安定し、協力的な海洋秩序の構築を深刻に脅かさないよう求めると表明しています。
また、「中国は常に国連の中心的役割と国際法に基づく世界秩序を持つ国際関係のシステムを積極的に擁護してきた。国連海洋法条約などの重要な海事条約の締約国として、中国は常に積極的に自国の法的義務を果たしてきた」としました。
さらに、クアッド首脳会合の共同声明に、中国を念頭に「海洋秩序に対する挑戦に対抗する」と記されたことに反発しています。
日米豪印の4カ国首脳が同日、発表した共同声明においては「東シナ海及び南シナ海におけるものを含む、ルールに基づく海洋秩序に対する挑戦に対抗するため、国際法(特に国連海洋法条約(UNCLOS)に反映されたもの)の遵守並びに航行及び上空飛行の自由の維持を擁護する。我々は、係争のある地形の軍事化、海上保安機関の船舶及び海上民兵の危険な使用、並びに他国の海上資源開発活動を妨害する試みなど、現状を変更し、地域の緊張を高めようとするあらゆる威圧的、挑発的又は一方的な行動に強く反対する」と明記されています。