ハマスが称賛した日本人女性闘士
1945年9月生まれの日本人女性・重信房子氏は、 1971年2月に約40人のメンバーを擁する日本赤軍を結成したほか、個人的にも多くの軍事作戦に参加しました。
日本赤軍は、PFLPパレスチナ解放人民戦線と非常に密接な関係を持つ組織です。日本赤軍の目的は、日本の天皇制を打倒し革命を起こすことでした。
日本の天皇制に対して重信氏が取る姿勢は、多くの日本人には受け入れられないかもしれません。しかし同氏は、パレスチナの人々の理想を行動によって支持し、その闘争ぶりはパレスチナや西アジアの多くの人々から称賛を受けました。
「世界で最も恐れられる女性テロリスト」とも称された重信氏は、2000年に大阪高槻市で逮捕されました。同氏はその際、手錠をかけられた両手を掲げ、「私は闘いを続けていく!」と叫びましたが、日本赤軍は事実上機能停止していたため、2001年に獄中から同組織の解散を発表しました。
重信氏は2006年2月、懲役20年の判決を受け、2022年5月に刑期満了で出所しました。
パレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスは、重信氏の出所に合わせて声明を発表し、「パレスチナ人に寄り添ってともにシオニスト政権イスラエルと戦い、その後日本で投獄されていた、自由を求める闘士である重信房子氏が出所したことは、彼女自身、そしてパレスチナの理想が勝利を収めたということである」と強調し、これに祝意を示しました。
また、「闘士たる彼女と日本赤軍の同志たちがパレスチナのために取った行動を、パレスチナ国民は決して忘れない」としました。
その上で、「日本の闘士かつ革命家たる重信氏は、闘いにおいてパレスチナと人民戦線に寄り添うことで、地理的距離を超えて国際的な責務を果たし、ひとつの事実として、自身の根本にあるイデオロギー的・革命的なつながりを具現して見せた」と指摘し、自由を求める世界の人々に彼女を手本とするよう呼び掛けました。