中国とペルシャ湾岸協力会議の共同声明に、イランが強い不快を表明
12月 11, 2022 20:37 Asia/Tokyo
イラン外務省のキャンアーニー報道官が、同国に駐留する中国大使に対しイラン外務省で、ペルシャ湾岸協力会議と中国による共同声明にあったイランの領土保全をめぐる介入的内容についての強い不快感が伝えられたことを明らかにしました。
中国とペルシャ湾岸協力会議の加盟国は、サウジアラビアのリヤドで開催された第43回首脳会合における最終声明で、イラン領土である3つの島をめぐるUAEアラブ首長国連邦の主張を、再度取り上げました。
ペルシャ湾に位置する、大トンブ、小トンブ、ブー・ムーサーの3島は、イランの不可分の領土です。
キャンアーニー報道官は、駐イラン中国大使とイラン外務省のアジア太平洋担当補佐官との面会について触れ、「この面会では、この最終声明においてイランの領土保全の問題が取り上げられたことに対し、イラン側の強い不快感が伝えられた。そして、ペルシャ湾にある3島が我が国の不可分の領土であり、他の国内地域と同様に、他国との交渉の対象にもされておらず、今後も決してならないことが強調された」と述べました。
この説明によれば、中国大使は自国がイランの領土保全を尊重していることを強調しながら、自国の習近平国家主席によるサウジアラビア・リヤド訪問の目的について、「今回の訪問は、地域の平和・安定支援および、問題解決に向けた手段としての対話の活用に沿ったものである」と語ったということです。
キャンアーニー報道官はまた、「中国大使は、自国の地域外交政策はバランスに基づくものと考えており、数日のうちに予定されている中国副首相のイラン訪問などの外交交流は、このアプローチを示すものだと説明した」と述べました。
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