視点;モッラーイー解説員
イラン海軍の能力向上
イラン海軍のシャフラーム・イーラーニー司令官が、同軍に新たな装備が加わることを明らかにしました。
イーラーニー司令官は、航空機、無人機、ヘリコプターなどの新たな装備がイラン海軍に加わると述べました。
また、海軍第86艦隊が純国産の駆逐艦「デナー」で初めて地球を周回したことに触れ、「この艦隊はわが国の権威の象徴だった」と述べました。
近年、イラン海軍と同国イスラム革命防衛隊はペルシャ湾とその近海域の安全確保において効果的な役割を果たしています。イラン海軍は常に海賊行為などの事象に対処し、自国や他国の貿易船が目的地まで航行する際の安全を確保してきました。
地域の海上安全の確保におけるイラン海軍と同国革命防衛隊の力は極めて高く、アメリカ艦船を含む外国の軍艦はこれまで数回にわたり、イラン革命防衛隊海軍からペルシャ湾の航行・通過許可を得てきました 。
近年、地域の海域における外国軍の駐留は緊張と不安を招いただけでしたが、イラン海軍と革命防衛隊海軍はアメリカや西側諸国とは異なり、安全保障面で極めて効力を発揮し優れた成果を挙げています。
アメリカ軍当局ももはや、地域におけるイランの軍事力を認めざるを得なくなってきました。その証拠に、アメリカ国防総省の元報道官も「イランの軍事力は強力かつ強靭である」と自白しています。
また、イラン海軍の専門部隊も旧式装備の近代化および、あらゆる種類の駆逐艦の建造に向け見事に努力を継続してきました。その結果、国産の駆逐艦が運用されたほか、駆逐艦「デイラマーン」をはじめとしたイラン産駆逐艦の海軍への導入が実現したのです。
地域にイラン海軍が大規模に駐留しているのは、実際にはイラン商船の安全確保が目的です。イランは約1000隻の船舶を擁する西アジア地域最大の海上貿易大国であり、地域の船舶全体の3分の1以上を所有しています。
イラン海軍の作戦と駐留は、あらゆる機会を利用して地域に危機と情勢不安を生み出すアメリカと西側政府が扇動した脅威と緊張に対処するイラン軍の能力、強さ、そして態勢が整っていることの象徴だといえます。
イランの近隣諸国にとって、地域の海域にイラン海軍と革命防衛隊海軍が駐留していることのもう一つのメッセージは、安全確保および平穏の確立に外国軍の駐留が不要となるよう連帯と国内能力への依拠を呼びかけることにあります。