カスピ海沿岸諸国の海上協力・イランは地域安全保障の最前線
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イランのシャフラーム・イーラーニー海軍司令官が、カスピ海沿岸諸国の海軍司令官会合に出席するためロシアを訪問し、この会合の傍らでアゼルバイジャン共和国、カザフスタン、ロシアの司令官らと会談しました。
(last modified 2025-10-08T11:09:41+00:00 )
10月 08, 2025 19:53 Asia/Tokyo
  • カスピ海沿岸諸国の海軍司令官会合に参加したイランのシャフラーム・イーラーニー司令官
    カスピ海沿岸諸国の海軍司令官会合に参加したイランのシャフラーム・イーラーニー司令官

イランのシャフラーム・イーラーニー海軍司令官が、カスピ海沿岸諸国の海軍司令官会合に出席するためロシアを訪問し、この会合の傍らでアゼルバイジャン共和国、カザフスタン、ロシアの司令官らと会談しました。

イーラーニー司令官は、ロシア・サンクトペテルブルクでアゼルバイジャン共和国海軍のナフダエクム・ゴリムハマドフ司令官と会談しています。

【ParsTodayイラン国際】ゴリムハマドフ司令官はこの会談後のある談話で、イランとアゼルバイジャン共和国を友好的で同胞のような隣国関係にあるとし、「両国はあらゆる分野で緊密に協力しており、カスピ海問題に関しても両国間の連携は非常に良好である」と語りました。

またイーラーニー司令官は、カザフスタンのカナト・ニヤズベコフ海軍司令官とも二国間協力の質の向上を図る方法についても協議しました。この会談後、ニヤズベコフ司令官は「非常に良い会談ができ、将来の協力に向けたロードマップについて重要な合意に達した」と述べています。

イラン、ロシア、カザフスタン、アゼルバイジャン共和国の海軍司令官らは7日火曜の合同会議でも、カスピ海問題に関する地域外諸国の発言や一部の動きに対して断固たる反応を示しました。

ロシア海軍のアレクサンドル・モイセイェフ司令官は「カスピ海は外洋や外海へのアクセスがなく、国際法規によれば、沿岸5カ国を除き、いかなる外国勢力もこの海の問題への介入・見解表明する権利はない」と語っています。

これに対しシャフラーム・イーラーニー司令官も「カスピ海はカスピ海沿岸5カ国に属しており、いかなる国にもこの海に関する決定を下すことを許さない」とし、「イランはカスピ海に関連する諸行事に全力を尽くし、極めて高い集中度で参加する」と述べました。

イラン・イスラム共和国海軍は特に近年、地域および国際水路において広範囲に配備されて成功を収め、影響力のある駐留を確立してきました。イラン海軍は国産装備、多様な艦隊構成、そして海上作戦の経験を持つとともに、高い運用能力と技術力を有しており、地域における訓練、支援や調整において極めて重要な役割を履行できます。カスピ海沿岸諸国海軍司令官会合にイランが継続的に参加していることは、同国が地域ルールの策定において積極的な役割を果たしていることを裏付けるものです。

安全保障協力は、漁業、エネルギー、海上輸送における経済協力への下地となり得るものです。協調戦線の形成により、カスピ海沿岸諸国はサイバー面での脅威、海上テロ、海上密輸により効果的に対抗できます。

イラン海軍とカスピ海沿岸諸国との協力は、地域の安全保障の確保、外国による干渉への対抗、そして防衛統合の強化において重要な役割を果たしており、5つの沿岸国間の軍事、経済、環境分野における交流発展のための基盤を提供しています。

カスピ海は外洋への直接アクセスがないため、国際法上、この海の沿岸国5カ国のみに属しています。イラン、ロシア、カザフスタン、アゼルバイジャンの海軍司令官は最近の会合で、いかなる外国もこの海域の問題に干渉する権利はないことを強調しました。

イランとアゼルバイジャン、カザフスタンとの二国間協力、特に将来の協力ロードマップに関する合意は、共同安全保障体制の構築と海軍演習・作戦における連携強化に向けた動きを示しています。また、カスピ海沿岸諸国の参加による海軍合同演習、そして新たな演習の計画も、共通の脅威に対する防衛態勢と作戦連携を強化する決意を示すものです。

イラン海軍とカスピ海沿岸諸国、とりわけアゼルバイジャン共和国、カザフスタン、ロシアとの協力は、一戦略的必要性であるのみならず、地域の安全保障強化や外国の干渉への対抗、そして多国間交流発展のための歴史に残る機会でもあります。

 

 


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