イラン大統領、アメリカの核合意の違反、遅延、怠慢を受け、新たな指示
アメリカの核合意の違反、遅延、怠慢とイランの国家安全保障最高評議会や核合意監視団の決定を受け、ローハーニー大統領は、外務大臣と原子力庁長官のそれぞれに指示を出しました。
ローハーニー大統領は、13日火曜、外務大臣への書簡の中で、アメリカ政府による核合意の取り決め履行において、これまで遅れや怠慢が見られていることに触れ、イランが以前から核合意の違反と見なしてきた、アメリカ議会による最近のイラン制裁法の延長に注目し、ザリーフ外相に対し、核合意の中で、違反の調査に関して予測されたプロセスを実施するとともに、その他の国際的、法的な追及に真剣に取り組むよう指示しました。
イランのザリーフ外相は、13日火曜、アメリカによるイラン制裁法の10年延長の実施に対するイランの立場について、「この制裁の延長は核合意の違反であり、イランは大統領の指示に従い、法的な手段を講じることになるだろう」と語りました。
また、「核合意の実施におけるアメリカの約束不履行について、EUのモゲリーニ外務・安全保障政策上級代表との間で2度、書簡がやり取りされた」と述べました。
ローハーニー大統領は、また、サーレヒー原子力庁長官への書簡の中でも、イランの国際的な取り決めに沿った平和的核計画において、次の2つの責務を果たすよう指示しました。
一つ目は、海運分野の利用に向けた原子力船の設計と製造に向け、科学研究センターと協力して計画を立てること、二つ目は、科学研究センターと協力し、原子力推進システムの燃料生産の研究と設計を行うことです。
アメリカ上院は最近、イラン制裁法の10年延長という下院の決定事項を全会一致で可決しました。これによりアメリカ議会は、イラン制裁法を2026年まで継続することに同意したことになります。