4月 18, 2021 15:57 Asia/Tokyo

イランはこれまで決して通常の範囲を超える核活動や、および核兵器の製造を追求したことはありません。この事実はこれまでに何度も、IAEA国際原子力機関の報告書に記載されています。

60%濃度でのウラン濃縮というイランの意思も、通常の核活動に矛盾していないのみならず、平和目的による合法的な活動、すなわち放射性医薬品製造のためにほかなりません。この水準でのウラン濃縮は同時に、イランの高い科学力を示すものです。しかし、一部の国はイランの科学面での優位性を認めることには我慢がならないのです。

欧米諸国、そしてそれらの同盟国の一部はこれまでの数日間、イラン中部ナタンズの核施設に対してなされた破壊行為への批判を差し控えたにもかかわらず、イランの60%濃度でのウラン濃縮開始の事実には即座に目くじらを立てて、これを安全保障への脅威だと決め付けました。

イラン外務省のハティーブザーデ報道官は、アラブ連盟やGCCペルシャ湾岸協力会議(通称・湾岸協力会議)などの複数の組織団体から上がっている主張に反論し、「これらの多国間組織の長らは、イランがIAEA国際原子力機関の加盟国であり、わが国の核活動の全てが同国際機関の規約に基づく保障措置制度の監視下にあること、並びに、この核活動の発展はわが国の合法的な権利でもあり、国益に沿って平和的なニーズの確保を目的に、今後も継続されていくのははっきりしていることを熟知しておくべきだ」と語りました。

また、これらの組織の事務局長らに対し、矢継ぎ早の対イラン疑惑提示に余念がないシオニスト政権イスラエルへの迎合を止め、この偽政権が手を染めている違法な軍事目的の核活動の現実を直視し、さらに、この政権が溜め込んでいる数百発もの核弾頭の危険性や、地域の平和や安定・安全保障にとっての最大の脅威であるイスラエルが、NPT核兵器不拡散条約に加盟していない事実に目を向けるよう勧告しています。

イランが60%濃度でのウラン濃縮を開始したことを、いかにも危険因子として吹聴する空騒ぎは実際、イランの核の合法的な権利の享受に難癖をつけてこれを妨害しようという政治的な圧力行使の継続でしかありません。

独立した国際問題の専門家であるホシュチェシュム氏は、これについて「シオニスト政権イスラエルは、国際世論を反イラン的な方向へ煽動するために、現在のバランスを崩し、緊張と紛争を引き起こす目的で、安全保障に反する様々な手口を使用している、というのが現実だ」と語りました。

こうした偽りを主張する者たちは、核のインフラ破壊や、核合意に関する協議の行き詰まりを狙い多数の工作に訴えましたが、それらは奏功せず、今となっては事実を直視せずに、イランの核活動を脅威に見せかけようとして吹聴しています。しかしながら、60%濃縮ウランは、放射性医薬品の製造に使用される元素「モリブデン」の生成材料となるもので、イラン原子力庁によって製造される放射性医薬品の質と量の改善に大きな成果;影響をもたらすものです。

NPT規約の第4条に照らせば、イランはIAEAの加盟国としてウラン濃縮を含む平和的な核の知識の活用の権利があります。これに基づき、IAEA規約に定められた権利の枠内でイランは先週、グロッシIAEA事務局長に宛てた書簡において、ナタンズ濃縮施設での60%濃度によるウラン濃縮の開始を通告しました。また今月16日にも、サーレヒー・イラン原子力庁長官がナタンズでの60%濃度のウラン濃縮プロセスの進捗状況について、「今月15日の終わりには、60%濃度のウランが製造された。現在、我々は1時間あたり9グラムを製造でき、60%と20%濃度のウランを同時に生産している」と語っています。

アラーグチー次官が強調しているように、ナタンズ核施設での最近の出来事により、イランはますます核の分野での進歩・発展の決意を固めることになったのです。

 

ラジオ日本語のユーチューブなどのソーシャルメディアもご覧ください。

https://twitter.com/parstodayj

https://www.instagram.com/parstodayjapanese/

http://urmedium.com/c/japaneseradio

タグ