イラン外相、「米議会は核合意に対する米の責務に関して政治的声明を出すべき」
アミールアブドッラーヒヤーン・イラン外相が、アメリカの約束違反という黒い経歴に触れ、「米議会は、核合意に対するアメリカの約束・取り決めに関して政治的声明を出す必要がある」と強調しました。
アミールアブドッラーヒヤーン外相は、英紙フィナンシャルタイムズとの独占インタビューにおいて、「アメリカは、今後いずれの関係国も核合意を離脱しないことの保障に関するわが国の要求に、しかるべき返答を出せていない」と述べています。
また、「イランにおける世論は、一国の政府首脳の話を保証として受け入れることはできない。ましてや、核合意から離脱しているアメリカの表明ならなおさらのことだ」としました。
さらに、一方的な対イラン制裁の全廃を強調するとともに、「わが国は、協議が最終的に制裁の『全撤廃』につながることを望んでいる。だが、バイデン米現政権は、トランプ前政権時代に行使した経済制裁の解除のみを行う意向を示している」と語っています。
そして、アメリカの政府関係者がイラン代表との直接協議に関するシグナルを送ってきていることに関しても、「アメリカの政府関係者は対イラン直接協議に関する数多くのメッセージを送ってきているが、イランはこうしたオファーのすべてを拒否してきた」と述べました。
対イラン制裁の解除を目指してのオーストリア・ウィーン協議の第8ラウンドは、昨年12月27日より開始され、それぞれの代表団の本国政府との相談を目的とした小休止の後、今月8日よりウィーンにて再開されています。
イランは、オバマ前米政権時代のこの合意の実施当初から始まっている、アメリカの約束違反に注目し、これまでの一連のウィーン協議において、合意の恒常的な存続の保証、ならびに各種制裁の解除の検証確認という2つの項目を、核合意実施に当たっての自らの要求として強調しています。