広島・長崎への原爆投下を「核実験」とした米政府
8月 06, 2023 16:36 Asia/Tokyo
アメリカ政府は、広島と長崎への原爆投下から数十年後に、この多くの人々を殺害した行為を「核実験」としていました。
ウェブサイト「antiwar.com」の記事によりますと、アメリカの大規模原爆開発計画であるマンハッタン計画の最高責任者だったレズリー・グローヴス氏は、「1980年に米エネルギー省広報局に対して核爆弾実験のリストを求めたところ、『1945年7月から1979年12月までの米国の公表済み核実験』という小冊子が送られてきた。そのリストのトップには(1945年7月に行われた)米ニューメキシコ州でのトリニティ実験が記載されており、2番目が広島、3番目が長崎だった」と語りました。
この話が事実であれば、アメリカの核兵器を管理する機関たるエネルギー省は、1945年8月に行われた日本への原爆投下を、その35年後には「核実験」として分類していたことになります。
リストの分類はその後、1994年までには変更されたようですが、これには明らかに広報上の問題を避ける意図が見られました。
この文書の新版では、広島と長崎への原爆投下について、「兵器が設計どおりに機能するかを証明するため、あるいは武器の設計進化、その効果の判断や安全性の検証をするために行ったかという意味では、これらは『実験』ではなかった」と説明されています。
しかしグローブス氏の話では、広島や長崎への原爆投下が爆弾の効果の正確な評価のために標的選定されるなど、さまざまな意味で核実験であったことが強調されました。
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