福島・いわきの海岸で不明者の捜索、東日本大震災から10年10か月
1月 11, 2022 15:53 Asia/Tokyo
東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故から10年10か月の節目として、福島県いわき市の海岸で、警察が行方不明者の捜索を行いました。
NHKによりますと、津波による直接の被害だけで300人余りが犠牲になったいわき市小名浜下神白の海岸で11日火曜、いわき東警察署の警察官9人が今なお行方不明となっている人々の捜索を行いました。
警察によりますと、福島県内では2011年3月11日の巨大地震による津波や土砂災害などで、1614人が死亡、196人が行方不明となっていて、このうちいわき東警察署の管轄地域では4人が今も行方不明のままとなっています。
警察官らは海に向かって黙とうしたあと、5人が横1列に並んで熊手のような道具で砂浜の表面を削りながら行方不明者の手がかりを探し、ほかの4人は警備艇で沖合に出て、手がかりとなる漂流物がないか確認していました。
この問題について、いわき東警察署の熊谷和博警備課長は「時間がたつにつれ捜索は難しくなっているが、行方不明になっている方の気持ちになって丁寧に探していきたい」と話していました。
福島県警は、震災10年を機に、毎月沿岸のすべての警察署で行っていた一斉捜索を、天候や潮の流れを考慮しより捜索の効果が見込める日程にするなど柔軟に行う形に改めています。