東京・港区の教会でウクライナ人が紛争終結と平和を祈願
ウクライナ紛争が続くなか、都内の教会ではウクライナ出身の人などが集まり、家族や知人の安全と平和への祈りをささげました。
東京・港区にある教会では、ウクライナ正教会の呼びかけで祈りの集会が開かれ、ウクライナ出身の人やその家族などおよそ30人が集まりました。
そして、ロシアの軍事侵攻が終わって平和がもたらされ、恐怖と混乱の中にいる現地の人々が救われるよう、祈りをささげていました。
首都のキエフに両親がいるという30歳の男性は「両親からは一日に何回も地下に避難していると聞いています。電話やメッセージで数時間おきに安全を確認していますが、その数分後にはどうなっているかわからず不安です」と話していました。
また、ロシアの国境と接しているウクライナのスムイ州出身の24歳の男性は「通っていた学校が攻撃を受けました。避難している母親とは毎日連絡をとっていますが、不安しかありません。とにかくこの軍事侵攻が終わってほしい、それだけです」と話していました。
さらにウクライナ人の33歳の女性、サーシャ・カヴェリナさんは、ロシア軍の激しい攻撃を受けたウクライナのハリコフにいる両親の無事を祈りました。
現在、サーシャさんの両親は自宅から20キロ離れた地区に避難していますが、毎日のように砲撃の音が聞こえているということで、不安を募らせています。
ロシアは先月24日より、ウクライナ東部の自称ドネツク共和国および、ルガンスク共和国を支持するため、ウクライナでの特殊軍事作戦を開始しました。
ロシア政府は、「ウクライナでの自国の作戦」は開戦目的ではなく、あくまでも国際レベルでの戦争の阻止が目的であるとしています。
しかし、日本や欧米を初めとする世界の多くの国は、ロシアのこの行動を直ちに対ウクライナ戦争として非難し、ロシアに対する経済・外交制裁の強化を開始しました。
ロシアはこれに先立ち、何度も西側諸国に対し、ウクライナ東部のロシア系住民に対するウクライナ軍の攻撃や人権侵害に対する無配慮に関して警告しています。