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イスラエル退役軍人「ハマスは元来の力を取り戻し、ネタニヤフ首相は依然として妄想にふける」
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元イスラエル軍のイツハク・ブリック氏
ハマスとイスラエルの停戦合意が発効してから19日で1カ月になりますが、ガザの死傷者数は増え続けています。
【ParsToday西アジア】パレスチナ保健省は声明で、2023年10月7日以降のイスラエルによるガザ戦争の殉教者数が4万8271人に、負傷者数は11万1693人に達したと発表しました。声明はさらに「犠牲者の遺体はまだ瓦礫の下や道路上に残されており、救助隊や民間防衛部隊はこれらの地域に入域できない状態にある」と表明しています。
イスラエルは停戦義務を履行せず
一方、ガザにあるパレスチナ政府メディア局は声明を発表し、イスラエル軍がガザ地区へのコンテナや重機の搬入を阻止していることについて「停戦合意を履行していない」と批判しました。声明によると、過去2日間に援助物資を積んでガザ入りしたトラックの台数は、停戦合意で定められた数の30%にも満たないということです。停戦合意では、1日当たり500台の支援トラックがガザ入りし、そのうち50台は燃料積載車となるはずでした。
また、ガザ警察の報道官もカタール国営衛星通信アルジャジーラとのインタビューで、「停戦が発表されて以来、ガザでは10人以上の警察官が殉教した」と語っています。
ハマス報道官「主導権はパレスチナが握る」
ハマスのアブデル・ラティフ・アル・カノア報道官は声明の中で、「戦場と同様に交渉過程における主導権はパレスチナの国民と抵抗勢力が握っており、イスラエルはガザ戦争での全ての目的達成において失敗した」と強調しました。
イスラエル退役軍人がハマスの力を認める
イスラエル退役軍人のイツハク・ブリック氏は「我々は1年4カ月かけてもハマスを壊滅させられなかった。そこへもってきて、ネタニヤフ首相は今それができると考えているのか? 我々は戦争に勝てなかったが、ハマスは数百キロに及ぶトンネルの中で本来の力を取り戻した。彼らは今や多くの若者たちを勧誘している」と述べました。
国連事務総長「ガザ停戦に対する国連の支援は継続」
国連のアントニオ・グテーレス事務総長は声明で、国連としてガザ停戦を引き続き支持すると発表し、「国連は、ガザ地区のパレスチナ人に対する中核的な人道支援の提供を含め、停戦合意の履行を全面的に支持し、これまで通り役割を果たしていく」と語りました。
ヨルダン川西岸でイスラエル軍が攻撃続行
ヨルダン川西岸各地からは、イスラエル軍兵士による攻撃が相次いでいます。イスラエル軍はヨルダン川西岸ジェニンとそのキャンプのインフラ破壊も行っています。