ハマスが求めるイスラエル捕虜全員の一斉釈放の条件とは?
(last modified Sat, 22 Feb 2025 09:46:18 GMT )
2月 22, 2025 18:46 Asia/Tokyo
  • イスラエルのギデオン・サアル外相
    イスラエルのギデオン・サアル外相

パレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスが、捕虜となったイスラエル軍兵士全員の一斉釈放に向けた条件を発表しました。

【ParsToday西アジア】ガザ地区のパレスチナ保健省は、同地区で瓦礫の下から殉教者2人の遺体が発見され、さらに4人のパレスチナ人が殉教したとし、過去数時間でイスラエル側による停戦協定違反の結果、パレスチナ人11人が負傷したと発表しました。これにより、ガザ戦争の開戦(2023年10月7日)以来、同地区では4万8297人のパレスチナ人が殉教した他、11万1733人が負傷しています。

 

ガザ保健省「新たな寒波がパレスチナの子供たちの命を脅かす」

一方、ガザ地区のパレスチナ保健省のムニール・アル・バルシュ局長は、新たな寒波が襲来したことで同地区の子供たちの命が脅かされていることを明らかにしました。また、ガザ地区のパレスチナ人捕虜、医療患者、身体的に弱い人々の惨状について警告し、「市民が防寒に必要とする暖房器具や設備が著しく不足している」と付け加えました。同省の責任者の話では、極寒の被害を受けやすく命の危険にさらされている子供には、3歳以下の乳幼児も含まれるということです。

 

ハマス「ヨルダン川西岸でのイスラエルの犯罪激化は、シオニストのファシズム的姿勢の証拠」

ハマスは声明の中で、「イスラエルによるヨルダン川西岸での犯罪の増加と破壊・殺害作戦の激化は、パレスチナの市民や領土に対する同政権のファシスト的かつ血に飢えた姿勢の証拠であり、イスラエル側がヨルダン川西岸で高まる抵抗の波を阻止しあぐねていることを示している」と強調しました。

 

ハマス「イスラエルのガザ完全撤退があれば、シオニスト捕虜全員の一斉釈放も」

また、ハマスのアブデル・ラティフ・アル・カノア報道官は、「停戦の第2段階における2つの課題はイスラエル軍の完全撤退と恒久停戦であり、この2つの要求が満たされれば、我々は敵の捕虜全員を直ちに釈放する用意がある」と述べました。さらに「イスラエルはパレスチナ市民殺戮に際し禁止武器を用いた。抵抗組織側の兵器は譲れない一線であり、兵器の廃棄は受け入れられない」と強調しました。

 

イスラエル外相「ガザは完全に武装解除されるべき」

一方、15カ月に及ぶ対ガザ戦争を経てもハマスを壊滅できなかったことを受け、イスラエルのギデオン・サアル外相は「ガザ地区に関するどの計画提案にもハマスの完全な武装解除が含まれるべきだ」と主張しました。

 

パレスチナ人専門家「トランプ氏の存在で米の化けの皮がはがれた」

パレスチナ人ジャーナリストで活動家のムハンマド・エル・クルド氏は、「トランプ米大統領が最近、ガザ住民を追放する計画について公言しているが、それはまさにアメリカの化けの皮が剥がれた瞬間のようだ」と強調しました。また、「パレスチナ人の強制追放および民族浄化、そしてパレスチナの土地と資源を奪うことは、この地域における自らの軍事的覇権の維持と並行して、常にアメリカの利益と大計画の一部となっており、これは西アジアにおけるアメリカの利益の一部である」と指摘しています。

 


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